『世界の果てまでイッテ食う!』、ラズウェル細木、流水りんこ、山田雨月、ほか作画、ぶんか社、2015年。

14名のマンガ家たちによる世界各地での飲食体験談をまとめたアンソロジーです。

全17カ国の食事・料理に関する逸話が収録されていました。

そればかりではありません。
食べること以外の興味深い話題も含まれています。

このうち、おがたちえ作画『なつかしい日本をさがし台湾』内のエピソード。

著者が台湾ツアーをしている最中、日本円1万円の両替をお願いしたときに、台湾人のガイドさんがうっかり2万円分の台湾元を渡してきました。

おがた氏はすぐガイドさんに伝えて、多く受け取った分を返却するのですが、返却しながら冗談で「やっぱりこっそりもらっとけばよかったかな?」と言います。

それに対してガイドさんは「日本人は! そんなことはいたしません。日本人は清く正しい人たちです」と、答えました。

その言葉に著者は感激します。

わたしも日本人の一人として、台湾の方々がそうしたお考えをおもちであることに、感動を禁じ得ません。
同マンガによると、台湾人がアンケートで答えた「一番好きな国」の第1位は、日本だったそうです。

わたしは2015年3月に、妻と台湾旅行をしました。
はじめての訪台でした。

ツアーには参加せず、二人だけで台北市内を歩きました。

台北市はきれいでしたし、安全でした。

電車に乗るコインの使いかたが分らず駅でとまどっていた際、どなたかがサッと来て、身ぶりで使用法を説明してくださいました。

食堂に入り、メニューのむずかしい漢字と格闘していると、近くでお食事されていた女性が片言の日本語で助けてくださいました。

みなさんがご親切でした。

妻が夜市で購入した靴は、とても安く、美しく、そして頑丈で、いまだにビクともしません。
妻は賛嘆しながら愛用しています。

おみやげ用のパイナップルケーキを物色していたら、お店のご主人が「A銘柄よりB銘柄が安いけれど、B銘柄のほうがおいしい」とアドバイスしてくださいました。
そこでB銘柄を買って帰国したところ、本当に「おいしい!」と好評でした。

台湾の人々こそ清く正しい人たちだと思います。
また行きたい国です。

かならず再訪します。

台湾を描いた他のマンガとしては、椎名晴美作画『日本の漫画家が台湾に行ってみた件について』、KADOKAWA(2015年)もあります。

金原俊輔