2024年3月19日 / 最終更新日時 : 2024年3月19日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本640:『ローマ帝国の誕生』、宮嵜麻子 著、講談社現代新書、2024年 テレビや映画などで古代ローマを取り扱う作品では、しばしば立派な鎧兜に身を固め、規律正しく前進する軍勢が現れる。(中略) あるいは、目を見張るような豪華な都市ローマのありさまと、奢侈(しゃし)に耽り、堕落に溺れるローマ人の […]
2024年3月11日 / 最終更新日時 : 2024年3月12日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本638:『新・幕末史:グローバル・ヒストリーで読み解く列強 vs. 日本』、NHKスペシャル取材班 著、幻冬舎新書、2024年 上掲書は、江戸時代末期の情勢を、そのころの国際政治との関連や世界史とのつながりの中で展望しようとした歴史ノンフィクションで、 本書のきっかけとなった特集番組「NHKスペシャル 新・幕末史」は、2022年10月に放送された […]
2024年2月20日 / 最終更新日時 : 2024年3月5日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本635:『暴力とポピュリズムのアメリカ史:ミリシアがもたらす分断』、中野博文 著、岩波新書、2024年 副題にある「ミリシア」とは、 日本語では、しばしば民兵と訳される。(中略) アメリカにおいてミリシアは、政府が設置した軍の部隊である。(中略)現在のミリシアは州軍として整備されるようになってから、150年以上が経過してい […]
2023年12月6日 / 最終更新日時 : 2023年12月7日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本623:『アニメ大国 建国紀 1963-1973: テレビアニメを築いた先駆者たち』、中川右介 著、集英社文庫、2023年 わが国はいまや世界に冠たるアニメ大国です。 中川氏(1960年生まれ)は、そうした日本アニメの黎明期1963年から目下の隆盛の礎となる1970年代までの状況を徹底的に調べ、明らかになった事柄を読者に示してくださいました。 […]
2023年12月1日 / 最終更新日時 : 2023年12月1日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本622:『暗い時代の人々』、森まゆみ 著、朝日文庫、2023年 満州事変(昭和6年)勃発から太平洋戦争終結(昭和20年)にいたるまでの、あの「暗い時代」(後略)。(pp.3) 『暗い時代の人々』はそんな時代に生きた文化人や政治家たち計9名の事績をつづった評伝です。 9人の人々が点(と […]
2023年11月15日 / 最終更新日時 : 2023年11月15日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本617:『日本の歪み』、養老孟司、茂木健一郎、東浩紀 著、講談社現代新書、2023年 養老氏(1937年生まれ)、茂木氏(1962年生まれ)、東氏(1971年生まれ)、わが国を代表する知性と言っても過言ではない識者3名が語り合った、中身が濃い時事・歴史鼎談です。 談話の根底に流れているものは「日本社会の歪 […]
2023年11月9日 / 最終更新日時 : 2023年11月9日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本615:『日本史の旅人:野呂邦暢史論集』、野呂邦暢 著、中公文庫、2023年 野呂邦暢氏(1937~1980)は長崎県出身の小説家で、芥川賞を受賞し、将来を嘱望されたかたでしたが、惜しくも若くして亡くなられました。 上掲書は、その野呂氏による歴史エッセイ。 むかし発行された単行本が文庫として再発行 […]
2023年11月8日 / 最終更新日時 : 2023年11月8日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本614:『これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話:イノベーションとジェンダー』、カトリーン・キラス=マルサル 著、河出書房新社、2023年 勉強になりました。 勉強になったというよりも、自分の周囲をこれまでとは違った視点で眺めることに役立った……こちらの表現のほうが適切かもしれません。 世界のいろいろな事物は主に白人男性の需要に合わせられている、女性や非白人 […]
2023年11月2日 / 最終更新日時 : 2023年11月3日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本613:『天才と異才の日本科学史』、後藤秀機 著、角川文庫、2023年 壮大なノンフィクションでした。 明治時代初期から現在にいたるまでの日本の科学者群像を記述したもの。 著者(1943年生まれ)のご経歴を見ると、早稲田大学理工学部で応用物理学を、東京工業大学大学院で原子核工学を、それぞれ学 […]
2023年9月7日 / 最終更新日時 : 2023年9月7日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本604:『世界史の中のヤバい女たち』、黒澤はゆま 著、新潮新書、2023年 上掲書は、歴史小説家・黒澤氏(1979年生まれ)が世界史の中で大きなインパクトをのこした女性10数名を選び、その人生を紹介してくださった作品です。 感動したのは、第1章に出てくる英国『アーサー王物語』のエピソード。 アー […]
2023年8月29日 / 最終更新日時 : 2023年8月29日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本601:『戦国秘史秘伝:天下人、海賊、忍者と一揆の時代』、藤田達生 著、小学館新書、2023年 史学者で三重大学副学長の藤田氏(1958年生まれ)が、これまで種々の媒体に寄稿された歴史随筆・歴史小論類を集めた、アンソロジーです。 この本、テーマに整合性がなかったとまでは言わないものの、各部各章のつながりが弱く、あれ […]
2023年8月23日 / 最終更新日時 : 2023年8月23日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本599:『アイヒマンと日本人』、山崎雅弘 著、祥伝社新書、2023年 大学生だったとき、わたしは心理学の講義で、米国人心理学者スタンレー・ミルグラム(1933~1984)がおこなった服従に関する実験のこと、そしてそれが「アイヒマン実験」なる別称をもっていることを、学びました。 これがアイヒ […]