2023年8月23日 / 最終更新日時 : 2023年8月23日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本599:『アイヒマンと日本人』、山崎雅弘 著、祥伝社新書、2023年 大学生だったとき、わたしは心理学の講義で、米国人心理学者スタンレー・ミルグラム(1933~1984)がおこなった服従に関する実験のこと、そしてそれが「アイヒマン実験」なる別称をもっていることを、学びました。 これがアイヒ […]
2023年8月17日 / 最終更新日時 : 2023年8月18日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本598:『幕末・明治 偉人たちの「定年後」』、河合敦 著、扶桑社文庫、2023年 江戸時代後半から明治時代にかけ活躍した偉人たちの現役引退後さらには晩年の生きかたに焦点をあてて、論評した列伝です。 わたしは歴史学に暗いいっぽう、歴史小説の類は少なからず読んできたため、上掲書においてはむかし何らかの作品 […]
2023年8月8日 / 最終更新日時 : 2023年8月11日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本596:『ソース焼きそばの謎』、塩崎省吾 著、ハヤカワ新書、2023年 折節、無性にソース焼きそばを食べたくなることがあり、そんなとき、わたしは迷わず近隣のお店へ行き大盛りを注文します。 上掲書は「縁日の屋台。ありあわせの食材を使った土曜のお昼ごはん。コンビニで買ったカップ焼きそば。(pp. […]
2023年7月19日 / 最終更新日時 : 2023年7月19日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本593:『百年の女:『婦人公論』が見た大正、昭和、平成』、酒井順子 著、中公文庫、2023年 成功作と感じました。 わたしが上掲書は成功していると判断した理由を、これより3点あげさせていただき、そののち、3点にからめながら読後感を綴(つづ)ります。 (1)『婦人公論』創刊年である1916年(大正5年)から、201 […]
2023年5月12日 / 最終更新日時 : 2023年5月13日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本577:『幕末明治 鬼才列伝』、出久根達郎 著、草思社文庫、2023年 二宮金次郎(1787~1856) 天田愚庵(1854~1904) 幸田露伴(1867~1947) 江戸時代から明治時代にかけて活躍した「鬼才」たちを紹介した本で、上記の3名が主たる登場者です。 ほかにも、3名と交流があっ […]
2023年4月13日 / 最終更新日時 : 2023年4月13日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本572:『メガトン級「大失敗」の世界史』、トム・フィリップス 著、河出文庫、2023年 著者のフィリップス氏はケンブリッジ大学にて人類学や歴史学を学ばれた英国人で、2023年現在は編集者として、また作家として、ご活躍中の由です。 上掲書は、過去、深刻な間違いあるいは失笑ものの不始末をしでかした人々を小気味よ […]
2023年4月4日 / 最終更新日時 : 2023年4月4日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本570:『嫌われ者リーダーの栄光』、鹿島茂 著、日経ビジネス人文庫、2023年 わたしは鹿島氏(1949年生まれ)のお名前を、 鹿島茂、福田和也、松原隆一郎 著『読んだ、飲んだ、論じた:鼎談書評二十三夜』、飛鳥新社(2005年) 鹿島茂、福田和也、松原隆一郎 著『本日の論点・1』、飛鳥新社(2006 […]
2023年3月30日 / 最終更新日時 : 2023年3月31日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本569:『「外圧」の日本史:白村江の戦い・蒙古襲来・黒船から現代まで』、本郷和人、簑原俊洋 共著、朝日新書、2023年 日本が経験したいろいろな戦争について2名の学者が語り合った対談書です。 第1章「遣隋使・遣唐使:聖徳太子と朝貢外交」から最終の第14章「降伏と占領期:戦後日本の原型の成立」までを通読すれば、わが国の歴史がおおむね頭に入る […]
2023年3月24日 / 最終更新日時 : 2023年3月25日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本568:『人口で語る世界史』、ポール・モーランド 著、文春文庫、2023年 著者モーランド氏(生年不明)は英国のロンドン大学で教鞭をとっていらっしゃる人口学者です。 専門知識を駆使し、上掲書において、人口がどれほど国の政治・経済・戦力に影響をおよぼすか、人口がどれほど世界史に影響をおよぼすか、を […]
2023年3月7日 / 最終更新日時 : 2023年3月8日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本566:『日露戦争の時代:日本文化の転換点』、鈴木貞美 著、平凡社新書、2023年 「碩学の集大成なのだろう」「渾身の史論に違いない」……、わたしは大きな期待で本書をひらきました。 そして激しく落胆。 鈴木氏(1947年生まれ)の並外れた博識ぶりは窺えるものの、おもちの知識を要領よくまとめていらっしゃら […]
2023年1月18日 / 最終更新日時 : 2023年1月18日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本556:『対論 1968』、笠井潔、絓秀実 共著、集英社新書、2022年 笠井氏(1948年生まれ)は、わたしにとって和光大学の先輩にあたるかたで、お会いしたことこそないものの、氏の論壇や文壇におけるご活躍を誇らしく受けとめています。 絓氏(1949年生まれ)に関しては、つねづね、その桁外れな […]
2022年12月8日 / 最終更新日時 : 2022年12月10日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本551:『歴史はなぜ必要なのか:「脱歴史時代」へのメッセージ』、南塚信吾、小谷汪之、木畑洋一 編、岩波書店、2022年 個人的に、あまり感心しない内容の読物でした。 納得できない箇所や文章がいくつもあったせいでそう思ったのですが、以下、納得できなかった記述のうちから4つを選び、説明します。 まず、第1番目。 副題にも入れているほど「脱歴史 […]