よくあるご質問/ストレスチェック

ストレスチェックは、いつまでにおこなわなければなりませんか?

平成26年6月に公布された「改正労働安全衛生法」によれば、
平成27年(2015年)12月1日から
平成28年(2016年)11月30日までの1年間のうちに、
第1回目のストレスチェックをおこなわなければなりませんでした。
今後は毎年1回、前回から1年以内に実施、ということになります。

ストレスチェックの実施は、1年に1回だけで良いのですか?

1年に1回の実施で結構です。
ただし、事業場に何らかのお考え・ご事情がある場合は、ストレスチェックを1年に2回以上実施されてもかまいません。

ストレスチェックは、従業員が「うつ病」にかかっているかどうかを調べるものですか?

そうではありません。
ストレスチェックは、職場において従業員の皆様のメンタルヘルス状態が良好であるのかどうかを確認するための検査です。
ストレスチェックの結果、まず従業員のかたがたご自身が、ご自分に(うつ病などの)メンタルヘルス不調に至る可能性があることに気づき、産業医の先生との面談を申し出る、という流れになります。

事業場も、その従業員のかたを守るため、各種対応策を実施することとなります。

ストレスチェック制度において、「従業員数50名以上の事業場」というのは「正社員数または常勤従業員数が50名以上」という意味でしょうか?

いいえ、ちがいます。ストレスチェック制度において「正規、非正規」「常勤、非常勤」という労働者のお立場の区別はありません。
厚生労働省労働安全基準局安全衛生部による検討報告書(平成26年12月17日)によれば、ストレスチェックの対象となる労働者は、現在おこなわれている、一般定期健康診断の対象者を参考とし、

①期間の定めのない契約により使用される者(期間の定めのある契約により使用される者の場合は、1年以上使用されることが予定されている者及び更新により1年以上使用されている者)であって、その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従業する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上の者

②1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従業する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の概ね2分の1以上の者についても対象とすることが望ましい

とされています。

つまり、正社員や契約社員、アルバイト・パートといった雇用形態にかかわらず常時使用する労働者とされるかたがたすべてが、ストレスチェック受検の対象となります。

派遣社員の場合、ストレスチェックは、派遣元あるいは派遣先のどちらで受検するのですか?

原則として、派遣元(たとえば、○○派遣会社)で受検することになります。
しかし、派遣先(たとえば、△△商事)において「集団分析」をおこなうための必要性などから、派遣先においても受検することが望ましい、とされています。

わたしが勤める会社の総従業員数は1000名以上なのですが、各支店の従業員数はすべて49名以下です。この場合、ストレスチェックは義務となるのでしょうか?

義務とはなりません。
御社の場合、すべての支店において「努力義務」になります。

ただし、給与計算等労務処理がおこなわれる場所がどのようになっているかといった条件によっては異なる(ひとつの事業場とみなされる)場合もあるため、ご心配がおありのときには、管轄の労働基準監督署等にお尋ねいただくのが確実です。

ストレスチェックは、職場の健康診断と同時に実施してもかまわないのでしょうか?

まったくかまいません。
職場の健康診断とごいっしょに実施されると、社員のかたがたのストレスチェック受検率が高くなる、というメリットが予想されます。

反面、ごいっしょに実施される際、

  1. オンライン受検方式である場合、デスクトップ型パソコン使用者は
    健康診断時の待ち時間などを利用して回答するというわけにはいかないので、特段の意味がない。
  2. 用紙受検方式にする場合は、用紙の配布・回収・結果集計など、
    職場ご担当者のご負担が増加する
  3. 健康診断前後は職場のご担当者や産業医の先生が健康診断業務でお忙しく、
    これにストレスチェック業務まで入ってくると、ご担当者・産業医が業務過多に陥ってしまう

といったデメリットも想定されます。
したがって、健康診断とストレスチェックの実施時期は、できれば分散させるほうが良いのではないでしょうか。

なお、健康診断とは異なり、ストレスチェックは従業員のかたがたに「受検義務」はございません。
健康診断とストレスチェックは個人情報の取り扱いやその目的も異なります。

もし、健康診断とストレスチェックを同時に実施する場合には、事業者はそのことを従業員に伝え、また実施の際にそれぞれの区別を明らかにすること(たとえば、健康診断の問診票と、ストレスチェックの調査票を別紙とするなど)の工夫が必要となります。

ストレスチェック制度の一連の流れの中で、何が義務であり、何が努力義務であるのか、よく分かりません。

ご質問への回答は、つぎのようになります。

<1>義務

  1. 衛生委員会を設置する。
  2. ストレスチェック実施を全従業員に伝達する。
  3. ストレスチェックを実施する。
  4. ストレスチェックの結果明らかになった高ストレス者のかたに対して医師の面接指導を受けるように勧奨する。
  5. 面接指導をおこなった医師のご意見を聞き、高ストレス社員のために、就業上の措置を講ずる。
  6. ストレスチェック実施結果および医師の面接指導結果を労働基準監督署に報告する。
  7. ストレスチェック実施結果を保存する(5年間)。

<2>努力義務

  • ストレスチェック結果の「集団分析」をおこなう。
    ※この集団分析は、やがて義務化される予定です。

<3>努力義務

  • ストレスチェック結果に基づいて「職場環境改善」をおこなう。
    ※この職場環境改善は、やがて義務化される予定です。

以上です。

なお、上記の「義務」「努力義務」はあくまでも事業者に対して課される義務・努力義務であり、労働者におよぶ義務や努力義務ではありません。

また、上記のすべては、従業員数が50名以上の事業場だけに関わるもので、従業員数49名以下の事業場の場合はどれもが努力義務となります。

「高ストレス者」であるかどうかは、だれが、どのような基準で、決めるのですか?

どれくらいを「高ストレス」とみなすかの基準は、事業場の衛生委員会で審議され、決定します。
このとき、『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル』、厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室(平成27年5月)で示された評価基準に準拠していただくこととなります。

ストレスチェック結果の「集団分析」とは、どういうものですか?

集団分析とは、ストレスチェック結果を事業場全体で集計するだけではなく、部または課のような小集団に分けたうえで、部内や課内のストレス状況を見るものです。

ただし、人数が9名以下の部や課では、個人のストレスチェック回答内容や結果が特定されるおそれがあるため、そのまま集団分析をおこなうことはできません。
事業場の規模が小さいなどの理由で、9名以下のごく小規模のグループでの集団分析を強くご希望の場合には「あらかじめ衛生委員会での調査審議」をしていただき、「対象となる全ての労働者の同意を取得」した上で集団分析をおこなうか、「個人情報の特定につながる分析結果はあらかじめすべて削除、集団分析結果として事業場に提供しない」形での分析をおこなうといった対処が考えられます。

ストレスチェック結果に基づく「職場環境改善」とは、どういうものですか?

職場環境改善とは、ストレスチェックの事業場全体結果や集団分析をもとに、医師、保健師、看護師、精神保健福祉士、公認心理師、産業カウンセラー、臨床心理士などが、事業場に対して講ずべき対応策をアドバイスし、事業場がそれに応じて動くことです。

上記の専門家たちはストレスチェック結果以外の情報を参考にしながら事業場にアドバイスする場合もあります。

職場環境改善の具体例としては

  1. 社員の業務量の見直し
  2. 社員が有する責任の明確化
  3. 昇進機会や昇給機会の明確化
  4. 職場の人間関係の安定化

などがありますが、これらに限定されるわけではありません。

また、職場環境改善には、上記専門家たちのアドバイスとは別に、事業場が自ら率先しておこなう改善、社員が上司と話し合っておこなう改善、なども含まれます。

ストレスチェック実施にあたって、まず事業場がおこなうべきことは何ですか?

もし、事業場に「衛生委員会」がない場合は、ただちにそれを設置することです。
設置したうえで、ストレスチェック実施の件を審議していただきます。

事業場は、衛生委員会でおこなわれた審議に基づき、ストレスチェックに関する諸規程を定めることになります。

また、事業場は、ストレスチェックの実施に先立って、その規程を全社員に伝えなければなりません。

衛生委員会は、どのようなメンバーで構成されるのですか?

事業者が指名した社員が議長になります。
その他、産業医、衛生管理者、衛生に関して経験を有する社員、以上のような人々が委員を務めます。

議長を別にして、委員の半数は、社員の過半数で組織する労働組合の推薦に基づいて(あるいは、社員の過半数を代表する人物の推薦に基づいて)決めなければなりません。

ストレスチェックの義務化にともない、会社は就業規則の変更が必要ですか?

必要です。
くわしくは会社の顧問をされている社会保険労務士の先生にお尋ねください。

長崎メンタル株式会社は、長崎市の「社会保険労務士法人 金原事務所」と業務提携をしています。

就業規則などに関するご質問がおありの際は、ご遠慮なく長崎メンタル株式会社へお問い合わせください。

ストレスチェックを実施するにあたり、国からの助成金はありますか?

従業員が50名未満の事業場が複数合同でストレスチェックを実施する場合の費用を助成をする制度があり、場合によってはご利用が可能です。
くわしくは会社の顧問をされている社会保険労務士の先生にお尋ねください。

長崎メンタル株式会社は、長崎市の「社会保険労務士法人 金原事務所」と業務提携をしています。

ストレスチェックへの助成金などに関するご質問がおありの際は、ご遠慮なく長崎メンタル株式会社へお問い合わせください。

ストレスチェックは、社員にとってどのようなメリットがありますか?

ご自分のストレス状態がどの程度であるかに気づくことができる、というメリットがあります。

しかし残念ながら、会社・事業場全体が「従業員たちのストレスを改善しよう」という理念のもとに動かない限り「ストレスチェックが社員にとって大きなメリットになる」とは言いがたいです。

ストレスチェックの導入が、改善へのきっかけとなる可能性はあると考えております。

会社にとって、ストレスチェックはすべきことですか?

職業性ストレスの軽減は、従業員のかたがたのこころの健康を守るため、本来、社会全体で取り組み、それぞれの会社がめざすべきことであると考えます。

ストレスチェックの義務化、会社への導入がその一助となることを祈っております。

ストレスチェックは、会社にとってどのようなメリットがありますか?

ストレスチェックは「メンタルヘルス対策」の一環ですが、「会社がメンタルヘルス対策を実施すればコスト削減や生産性向上につながる」というデータが多々あります。

たとえば、アメリカのモトローラ社では、メンタルヘルス対策をおこなった結果、5年間で、社員たちの心の病気治療に要していた費用が約4200万ドル減ったそうです。
仮に、1ドルを100円で計算すると、約42億円になります。

同じく、マクドーネル・ダグラス社では、4年間で約510万ドルのコスト削減に至ったそうです。
こちらは、約5億1千万円になります。

長崎メンタル株式会社のような、各企業様と契約し社員のかたがたの心の健康に関与する会社を、「EAP」と呼びます。
EAPは「イー・エー・ピー」と発音する人がいるし、「イープ」と発音する人もいます。

アメリカで、EAPを導入した企業50社に対しておこなわれた調査の結果、社員の欠勤が約21%減少、労働災害が約17%減少、生産性が約14パーセント上昇したことが明らかになりました。

以上の数値は、市川佳居著『EAP導入の手順と運用』、かんき出版(2004年)から引用したものです。
日本円への計算は長崎メンタル株式会社が独自におこないました。

ストレスチェックを契機に、会社が社員のメンタルヘルス対策に力を注ぎだせば、このように会社にも多大なプラスが発生することになる、といえます。

ストレスチェック実施に要する費用は会社が負担するのですか?

そのとおりです。

「改正労働安全衛生法」は50名以上の従業員を有する事業場にストレスチェック実施を義務づけています。
義務ですので、ストレスチェック検査の費用および医師による面接指導の費用は、すべて会社(事業者)側が負担することとなります。

海外へ出張していたためにストレスチェック検査を受検できなかった従業員にたいして、事業場はどのような配慮をすべきでしょうか?

出張のような業務上の事由でストレスチェック検査を受検することができなかった従業員のかたにたいしては、当該従業員のご希望があるかぎり、事業場はあらためて受検の機会を設ける必要があります。

休職中であるためにストレスチェック検査を受検できなかった従業員にたいして、事業場はどのような配慮をすべきでしょうか?

休職中の従業員には、ストレスチェックを実施しなくても良いことになっています。

ストレスチェック検査を受検した従業員の個人情報はどのように守られるのですか?

厚生労働省労働基準局安全衛生部『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル』(平成27年5月)によれば、ストレスチェック検査に関連する個人情報の取りあつかいは、つぎのようになっています。

  1. 会社(事業者)は、各社員から同意を得ずに「ストレスチェック検査でどのような記入をしたか、判定はどうであったか」などについて知ることはできない。
  2. ただし、事業場は、社内の誰がストレスチェック検査を受検し、誰が受検しなかったかについては、知ることができる。
  3. 実施者(会社の産業医や保健師、あるいは長崎メンタル株式会社のような外部機関)は、各従業員がストレスチェック検査でどのように記入したかについて、また、誰が「高ストレス」と判定されたかについて、知ることができる。
    (注)上記実施者には法律で「守秘義務」が課されています。
  4. ストレスチェック検査の結果、どのような判定となったかについては、実施者から受検者ひとりひとりへ(メールまたは郵便で)直接通知される。
  5. この通知のときに、ご自分が「どのように記入したか、どのような判定になったか」などの情報を事業場へ伝えることに同意するかどうか、が質問される。
    質問にたいして、各社員は「同意する」または「同意しない」の回答をする。
  6. ストレスチェック検査の結果、「高ストレスである」と判定された社員には、実施者が会社産業医との面談を勧める。
  7. 高ストレス社員が産業医との面談に同意した場合、その時点で、会社は当該従業員がストレスチェック検査でどのように記入したかについて、また、「高ストレスである」と判定されたことについて、自動的に知ることができる。

以上です。

長崎メンタル株式会社は、上記の個人情報の件で、独自の対応をおこないますか?

ご質問への回答は、つぎのとおりです。

  1. 前項5の「この通知のときに、ご自分が『どのように記入したか、どのような判定になったか』などの情報を事業場へ伝えることに同意するかどうか、が質問される。
    質問にたいして、各従業員は『同意する』または『同意しない』の回答をする」
    に関しまして。

    長崎メンタル株式会社では、ご契約時に会社の衛生委員会様と話し合い、
    社員の検査結果を把握しようとすること自体をおこなわないようお勧めしています。
    このお勧めをご承諾いただけた場合、社員のかたへの「同意」「不同意」の質問が消滅します。
  2. 前項7の「高ストレス者が産業医との面談に同意した場合、その時点で、事業場は当該従業員がストレスチェック検査でどのように記入したかについて、また、『高ストレスである』と判定されたことについて、自動的に知ることができる」に関しまして。

    カウンセラーが定期的に会社を訪問して社員のかたがたとお会いする、あるいは社員のかたがたが社外のカウンセリング・オフィスを訪ねカウンセリングを受ける、という仕組みが設けられている場合は、(補足的な)ストレスチェック実施とみなされます。
    これは、より具体的なストレス状況の把握に繋がるほか、弊社によるカウンセリングの中で、カウンセラーは社員のかたに、

    (1)産業医の先生と面談するようアドバイスする
    (2)会社に情報が伝わらないよう外部の心療内科クリニックをご紹介する

    などのことをおこないます。個人情報が事業場に伝わることから、たとえ「高ストレス」と判定されても面談を躊躇するといったことも考えられるため、相談の窓口は多数設けられていることが望ましいと考えております。以上から、長崎メンタル株式会社はご契約時にカウンセリングが含まれたコースのご利用をお勧めしています。

長崎メンタル株式会社の独自の対応は上記のようになります。

ストレスチェック検査を受検することで、従業員に何らかの不利益が発生しないでしょうか?

ストレスチェック検査に関連して、事業者が労働者に不利益な取りあつかいをすることは禁止されています。

具体的には、

  1. 労働者がストレスチェック検査を受検しないことを理由とする不利益な取りあつかい
  2. 労働者がストレスチェック検査の結果を事業場に提示しないことを理由とする不利益な取りあつかい
  3. 労働者のストレスチェック検査の結果を理由とする不利益な取りあつかい
  4. 労働者がストレスチェック検査の結果、「高ストレス」と判定され産業医との面談を希望したことを理由とする不利益な取りあつかい
  5. 労働者がストレスチェック検査の結果、「高ストレス」と判定されながらも産業医との面談を希望しなかったことを理由とする不利益な取りあつかい

以上が禁止されています。

もし、ストレスチェック検査に関連して、従業員のかたに何らかの不利益が生じた場合は、長崎メンタル株式会社へご相談ください。