『佐治敬三と開高健:最強のふたり』、北康利著、講談社、2015年。

サントリー株式会社(現:サントリーホールディングス株式会社)の第2代社長だった佐治敬三氏(1919~1999)と、同社の社員であり著名な作家でもあった開高健氏(1930~1989)とのあいだの、上司・部下という関係を超えた友情を描くノンフィクションです。

おふたりはむかし、わたしが東京で雑誌の編集をしていたころに、社会的な注目を受けていた存在でした。

どちらもお仕事に対して真剣であり妥協を許さない方々であることは、当時から知られていました。

わたし自身、塩沢茂著『サントリー宣伝部』(1986年)や他の本を読み、自分の仕事の参考にしました。
なつかしい思い出です。

『佐治敬三と開高健』は分厚く、内容が豊かで、感想を語りだせば切りがありません。

開高氏のベトナム戦争への従軍取材、佐治氏の社運を賭けたビール業界進出、などの話題が印象的でした。

本書を開いて読みだすとスルスル進みます。

両者の人生が非常に興味深いものだったからであることはいうまでもありません。

それに加え、北氏(1960年生まれ)の文章が滑らかでもあるからです。

わたしは、この著者が書かれる本はどれも読みやすい、と感じます。

次作も期待しています。

金原俊輔