2024年7月11日 / 最終更新日時 : 2024年7月11日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本656:『イランの地下世界』、若宮總 著、角川新書、2024年 10代でイランに魅せられ、20代以降より同国に出入りしている著者。 諸般の事情で「若宮總」のペンネームを用いて本書を上梓されました。 「1970年代に日本の某県で生まれた(P. 282)」由です。 わたしは、 ナルゲス・ […]
2024年7月10日 / 最終更新日時 : 2024年7月10日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本655:『教養としての文明論:「もう西洋化しない」世界を見通す』、呉座勇一、與那覇潤 共著、ビジネス社、2024年 呉座氏(1980年生まれ)と與那覇氏(1979年生まれ)。 どちらも東京大学を卒業され、2024年現在ご活躍中の論客です。 上掲書は、おふたりが文明論の古典5冊を題材にしつつ「『いま』を語る(P. 7)」ことを企図した、 […]
2024年6月21日 / 最終更新日時 : 2024年6月21日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本654:『エビデンスを嫌う人たち:科学否定論者は何を考え、どう説得できるのか?』、リー・マッキンタイア 著、国書刊行会、2024年 タイトル内の英語「エビデンス」は証拠・根拠という意味で、上掲書においては「科学界の確固としたコンセンサス(P. 290)」「科学的事実(P. 356)」「科学で広く支持されている事実や証拠、合意(P. 361)」を指す言 […]
2024年6月12日 / 最終更新日時 : 2024年6月12日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本653:『航西日記:パリ万国博見聞録 現代語訳』、渋沢栄一、杉浦譲 共著、講談社学術文庫、2024年 徳川昭武(1853~1910)に随行してヨーロッパ各国を回った渋沢栄一(1840~1931)と杉浦譲(1835~1877)の紀行文です。 徳川昭武は、時の将軍・徳川慶喜(1837~1913)の弟。 慶喜は幕府使節団をパリ […]
2024年5月28日 / 最終更新日時 : 2024年5月31日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本652:『黄金の刻:小説 服部金太郎』、楡周平 著、集英社文庫、2024年 楡氏(1957年生まれ)は和光大学を卒業していらっしゃり、したがって、わが同窓生です。 ご本名は存じません。 1955年生まれである当方と世代が近いので、おそらく彼とわたしのどちらもが在学していた時期に学生食堂や喫茶室や […]
2024年5月10日 / 最終更新日時 : 2024年5月14日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本651:『もう一つの「幕末史」』、半藤一利 著、PHP文庫、2024年 半藤氏(1930~2021)が博学でいらっしゃり、歴史に造詣が深いかたであったことは、周知の事実です。 わたしもまた氏に対し同様の印象をもっています。 ただし、この『もう一つの「幕末史」』。 タイトルに「もう一つの」とい […]
2024年5月9日 / 最終更新日時 : 2024年5月9日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本650:『白い拷問:自由のために闘うイラン女性の記録』、ナルゲス・モハンマディ 著、講談社、2024年 襟(えり)を正して読むべき本でした。 著者モハンマディ氏(1972年生まれ)は、イランの人権活動家。 女性の権利を強く訴えるフェミニスト運動の主導者であると同時に、ジェンダーやセクシュアリティ、人種、宗教、階級に基づくす […]
2024年5月2日 / 最終更新日時 : 2024年5月2日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本649:『歴史に消えたパトロン:謎の大富豪、赤星鉄馬』、与那原恵 著、中公文庫、2024年 赤星鉄馬(あかぼし・てつま、1882~1951)という富豪がいたそうです。 父親が一代にして莫大な財産を築きあげ、そして病没、長男だった鉄馬が20代前半の若さで全資産を受け継いで、実業家・財界人・慈善家・趣味人としての道 […]
2024年5月1日 / 最終更新日時 : 2024年5月2日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本648:『「長生きする人」の習慣、ぜんぶ集めました。』、工藤孝文 監修、ホームライフ取材班 編、青春新書、2024年 この種の読物では、たとえば「100歳を超えているAさんは毎日ビーフステーキを食べている、だからビーフステーキは長寿に有効だ」みたいな、乱暴な主張がなされがちです。 なぜ乱暴かというと、20歳の男女1000人に研究参加をあ […]
2024年4月25日 / 最終更新日時 : 2024年4月25日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本647:『定年後に読む不滅の名著200選』、文藝春秋 編、文春新書、2024年 書中、多数の選者がいろいろな「不滅の名著」を紹介して下さっています。 ただし、どの名著も歯ごたえがありすぎ……。 わたしでしたら定年後には肩がこらない読物を手にするでしょうけれども、上掲書の選者たちはどうやら硬くて難解な […]
2024年4月19日 / 最終更新日時 : 2024年5月19日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本646:『東京アンダーワールド』、ロバート・ホワイティング 著、角川新書、2024年 ホワイティング氏(1942年生まれ)は、わたしが若かったころから高名だった作家です。 今回、初めて氏のご著書を読みました。 タイトル内の「アンダーワールド」とは「暗黒街」を意味します。 『東京アンダーワールド』は、二コラ […]
2024年4月10日 / 最終更新日時 : 2024年4月10日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本645:『大江健三郎論:怪物作家の「本当ノ事」』、井上隆史 著、光文社新書、2024年 白百合女子大学教授の井上氏(1963年生まれ)は、日本近代文学がご専門です。 東京大学文学部を卒業されました。 上掲書裏表紙に記されていた氏の学術活動歴を拝見すると、三島由紀夫(1925~1970)への関心が深い研究者で […]