2025年8月19日 / 最終更新日時 : 2025年8月19日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本701:『戦国武家の死生観:なぜ切腹するのか』、フレデリック・クレインス 著、幻冬舎新書、2025年 現代日本において、 軍記物や武将伝、歌舞伎などをはじめとして、格段に豊富な資料が残されている江戸時代に作り上げられた戦国時代のイメージが浸透している(後略)。 つまり、現代から戦国時代を振り返るとき、その視界には江戸時代 […]
2025年8月8日 / 最終更新日時 : 2025年8月8日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本700:『沈黙のファイル:「瀬島龍三」とは何だったのか』、共同通信社社会部 編、朝日文庫、2025年 瀬島龍三(1911~2007)とは、どのような人物であったか? 陸軍大学校を卒業したのち、第二次世界大戦の当初は大日本帝国陸軍参謀本部に所属、やがて満州の関東軍へ転出しました。 敗戦後、約11年間、シベリアで抑留生活。 […]
2025年7月29日 / 最終更新日時 : 2025年7月29日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本699:『今日は、これをしました』、群ようこ 著、集英社文庫、2025年 上掲書は群氏(1954年生まれ)の日常をつづった身辺雑記的なエッセイ。 率直に述べますと、氏の他のご著作に比べれば、読者を惹きつける力は弱かったと思います。 しかし、わたしは面白く読みました。 というのも、氏とわたしは同 […]
2025年7月24日 / 最終更新日時 : 2025年7月24日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本698:『江藤淳と加藤典洋:戦後史を歩きなおす』、與那覇潤 著、文藝春秋、2025年 與那覇氏(1979年生まれ)が、本邦の第二次世界大戦敗戦や戦後について熟考した江藤淳(1932~1999)と加藤典洋(1948~2019)を中心に据えつつ、近現代の日本社会の展望をおこなった、歴史評論です。 わたしは同氏 […]
2025年7月17日 / 最終更新日時 : 2025年7月19日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本697:『ルポ 台湾黒社会とトクリュウ』、花田庚彦 著、幻冬舎新書、2025年 最近、ニュースなどで頻繁に見聞きするようになった「トクリュウ」なる語。 これは「匿名・流動型犯罪グループ(P. 17)」を略した言葉で、 SNSや求人サイトなどで「闇バイト」と呼ばれる形で実行役の人員を集め、犯罪を行うと […]
2025年7月11日 / 最終更新日時 : 2025年7月12日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本696:『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』、三宅香帆 著、集英社新書、2024年 三宅氏(1994年生まれ)は「子どものころから本が好き(P. 14)」な「文学少女(P. 14)」だったそうです。 しかし、京都大学大学院を経て、IT企業にお勤めになるや、 はたと気づきました。 そういえば私、最近、全然 […]
2025年7月9日 / 最終更新日時 : 2025年7月9日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本695:『東大なんか入らなきゃよかった』、池田渓 著、新潮文庫、2025年 東京大学農学部ご卒業、同大学院農学生命科学研究科修士課程を修了された、著者の池田氏(1982年生まれ)。 氏は、 自分が(中略)「東大を卒業して心底幸せな人生を送れている」という世間のイメージとはほど遠い現実を生きている […]
2025年7月8日 / 最終更新日時 : 2025年7月8日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本694:『不適切な昭和』、葛城明彦 著、中公新書ラクレ、2025年 メディア等において、昭和は一般に「暮らしが日々豊かになっていて、人間同士の温かなふれあいがあり、希望に満ち溢れていた時代」などと語られていたりする。 だが、それはあくまでも美化されたイメージであって、実態としては至る場面 […]
2025年7月2日 / 最終更新日時 : 2025年7月2日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本693:『文化系のための野球入門:「野球部はクソ」を解剖する』、中野慧 著、光文社新書、2025年 まず、副題に含まれている穏やかでない表現について説明すると、 タレントのマツコ・デラックスによる「野球部は十中八九クソ野郎」説(後略)。(P. 22) これがきっかけのようです。 上掲書に載っていたマツコ氏のご発言をよく […]
2025年7月1日 / 最終更新日時 : 2025年7月2日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本692:『天路の旅人 上・下』、沢木耕太郎 著、新潮文庫、2025年 西川一三(にしかわ・かずみ、1918~2008)という男性がいました。 第二次世界大戦中、日本の諜報員として中国奥地へ潜入し、情報を収集した人物です。 彼は、1946年(昭和21年)の春ごろに我が国の敗北を知ったのですが […]
2025年6月23日 / 最終更新日時 : 2025年6月23日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだマンガ30:『路傍のフジイ 1巻~4巻』、鍋倉夫 作画、小学館、2023年~2025年 フジイ(漢字だと「藤井」)は、 40過ぎで 非正規社員 ……独身男。(1巻、第1話、P. 10) やや小柄、中肉で、たいして良い顔立ちの男性ではありません。 趣味は「ジグソーパズル(1巻、第2話、P. 25)」。 ほかに […]
2025年6月19日 / 最終更新日時 : 2025年7月6日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本691:『知性の罠:なぜインテリが愚行を犯すのか』、デビッド・ロブソン 著、日経ビジネス人文庫、2025年 「知性の罠」とは、特定の人々が「すばらしい知性ゆえに、とんでもなく愚か(P. 8)」な言動を示す状況を意味します。 上掲書は、知能指数(IQ)がどれほど高い人物であっても、社会にまったく影響をあたえることができない場合が […]