2023年3月30日 / 最終更新日時 : 2023年3月31日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本569:『「外圧」の日本史:白村江の戦い・蒙古襲来・黒船から現代まで』、本郷和人、簑原俊洋 共著、朝日新書、2023年 日本が経験したいろいろな戦争について2名の学者が語り合った対談書です。 第1章「遣隋使・遣唐使:聖徳太子と朝貢外交」から最終の第14章「降伏と占領期:戦後日本の原型の成立」までを通読すれば、わが国の歴史がおおむね頭に入る […]
2023年3月7日 / 最終更新日時 : 2023年3月8日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本566:『日露戦争の時代:日本文化の転換点』、鈴木貞美 著、平凡社新書、2023年 「碩学の集大成なのだろう」「渾身の史論に違いない」……、わたしは大きな期待で本書をひらきました。 そして激しく落胆。 鈴木氏(1947年生まれ)の並外れた博識ぶりは窺えるものの、おもちの知識を要領よくまとめていらっしゃら […]
2023年2月9日 / 最終更新日時 : 2023年2月9日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本563:『テロルの原点:安田善次郎暗殺事件』、中島岳志 著、新潮文庫、2023年 わたしは、いつか、明治時代および大正時代の実業家・安田善次郎(1838~1921)に関する知識を得たいと思っていたのですが、機会をつくれないまま、安田を語った評伝に目をとおすより先に、彼を暗殺した人物の話を読む次第となり […]
2023年1月18日 / 最終更新日時 : 2023年1月18日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本556:『対論 1968』、笠井潔、絓秀実 共著、集英社新書、2022年 笠井氏(1948年生まれ)は、わたしにとって和光大学の先輩にあたるかたで、お会いしたことこそないものの、氏の論壇や文壇におけるご活躍を誇らしく受けとめています。 絓氏(1949年生まれ)に関しては、つねづね、その桁外れな […]
2022年12月12日 / 最終更新日時 : 2022年12月12日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本552:『天才たちの未来予測図』、高橋弘樹 編著、マガジンハウス新書、2022年 天才的な頭脳のもちぬしが政治または社会設計に携わる例として、2022年現在でしたら、台湾のデジタル発展部部長(日本の大臣に相当)オードリー・タン氏(1981年生まれ)が、思い浮かびます。 古くは、ドイツでワイマール公国の […]
2022年8月29日 / 最終更新日時 : 2022年8月30日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本532:『バカの災厄:頭が悪いとはどういうことか』、池田清彦 著、宝島社新書、2022年 生物学者・池田氏(1947年生まれ)。 山梨大学および早稲田大学の名誉教授でいらっしゃいます。 わたしは、 池田清彦 著『科学とオカルト』、講談社学術文庫(2007年) 池田清彦 著『世間のカラクリ』、新潮文庫(2016 […]
2022年8月23日 / 最終更新日時 : 2022年8月24日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本530:『無恥の恥』、酒井順子 著、文春文庫、2022年 わたしが初めて読んだ酒井氏(1966年生まれ)の本は、 酒井順子 著『テレビってやつは』、マガジンハウス(1991年) です。 当時20代だった著者の若々しい才能に感心させられましたが、得意ジャンルがナンシー関氏(196 […]
2022年7月7日 / 最終更新日時 : 2022年7月7日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本521:『よくも言ってくれたよな』、中川淳一郎 著、新潮新書、2022年 上掲書は日本社会に対する「時事批評(pp.7)」で、基本テーマは「コロナ騒動(pp.5)」。 わたしは中川氏(1973年生まれ)の著作をこれまで読んだことがなく、お名前も今回初めて知りました。 読了し、氏はおもしろい話題 […]
2022年7月1日 / 最終更新日時 : 2022年7月1日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本520:『ルポ 池袋アンダーワールド』、中村淳彦、花房観音 共著、大洋図書、2022年 わたしは昨今、東京へ出張した折には池袋駅東口側のビジネスホテル「ホテル グランドシティ」を定宿とするようになりました。 同ホテルが安く、清潔、朝食は豪華、周辺に飲食店がひしめき、大型書店「ジュンク堂」や大型新古書店「ブッ […]
2022年6月23日 / 最終更新日時 : 2022年6月23日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本518:『人類は何を失いつつあるのか』、山極寿一、関野吉晴 共著、朝日文庫、2022年 霊長類学および人類学を研究していらっしゃる山極氏(1952年生まれ)。 探検家で医師の関野氏(1949年生まれ)。 上掲書は、お二人がそれぞれの専門領域における知見を踏まえ、人間さらには世界に関し対談をおこなったものです […]
2022年3月16日 / 最終更新日時 : 2022年3月16日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本494:『自己肯定感ハラスメント』、辻秀一 著、フォレスト2545新書、2022年 日本では、人々のさまざまな言動にハラスメントの語をくっつけ、「〇〇ハラ」と略して問題視することが流行中です。 その結果、〇〇ハラと呼ばれる行為が増え、現在いくつの〇〇ハラが存在しているのか、ほとんど把握できなくなってしま […]
2022年2月22日 / 最終更新日時 : 2022年2月22日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本487:『切腹考:鷗外先生とわたし』、伊藤比呂美 著、文春文庫、2022年 上掲書の表題と副題を目にした人は、ふつう、 森鷗外 著『堺事件』(1914年) を思い浮かべるのではないでしょうか? わたしは思い浮かべました。 『堺事件』は実話に基づく歴史小説で、多数の武士の切腹が扱われているためヒリ […]