2024年8月16日 / 最終更新日時 : 2024年8月16日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本662:『奏鳴曲 北里と鷗外』、海堂尊 著、文春文庫、2024年 北里柴三郎(1853~1931)と森鷗外(1862~1922)、ふたりの医学者を主人公に据えた歴史小説です。 著者の海堂氏(1961年生まれ)はご自作に関し、鷗外の言葉を援用しながら、 本作は衛生学や医療に関し「歴史其儘 […]
2024年7月12日 / 最終更新日時 : 2024年7月12日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本657:『キリンを作った男:マーケティングの天才・前田仁の生涯』、永井隆 著、新潮文庫、2024年 前田仁(1950~2020)は、山梨県生まれ、大阪府育ち、1973年に関西学院大学を卒業しました。 その年、キリンビールに入社し、爾来、同社で活躍。 人口に膾炙(かいしゃ)する業績は、ビール「一番搾(しぼ)り」、発泡酒「 […]
2024年5月28日 / 最終更新日時 : 2024年5月31日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本652:『黄金の刻:小説 服部金太郎』、楡周平 著、集英社文庫、2024年 楡氏(1957年生まれ)は和光大学を卒業していらっしゃり、したがって、わが同窓生です。 ご本名は存じません。 1955年生まれである当方と世代が近いので、おそらく彼とわたしのどちらもが在学していた時期に学生食堂や喫茶室や […]
2024年5月2日 / 最終更新日時 : 2024年5月2日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本649:『歴史に消えたパトロン:謎の大富豪、赤星鉄馬』、与那原恵 著、中公文庫、2024年 赤星鉄馬(あかぼし・てつま、1882~1951)という富豪がいたそうです。 父親が一代にして莫大な財産を築きあげ、そして病没、長男だった鉄馬が20代前半の若さで全資産を受け継いで、実業家・財界人・慈善家・趣味人としての道 […]
2024年4月10日 / 最終更新日時 : 2024年4月10日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本645:『大江健三郎論:怪物作家の「本当ノ事」』、井上隆史 著、光文社新書、2024年 白百合女子大学教授の井上氏(1963年生まれ)は、日本近代文学がご専門です。 東京大学文学部を卒業されました。 上掲書裏表紙に記されていた氏の学術活動歴を拝見すると、三島由紀夫(1925~1970)への関心が深い研究者で […]
2024年4月9日 / 最終更新日時 : 2024年4月9日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本644:『創作者の体感世界:南方熊楠から米津玄師まで』、横道誠 著、光文社新書、2024年 京都府立大学准教授の横道氏(1979年生まれ)は、文学・当事者研究がご専門です。 京都大学で文学博士の学位を取得されました。 ご自身が「発達障害者(pp.4)」であることから「筆者が内側から体験した世界の表明(pp.33 […]
2024年3月26日 / 最終更新日時 : 2024年3月26日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本641:『夏目家のそれから』、半藤末利子 著、PHP、2024年 半藤氏(1935年生まれ)は、夏目漱石(1867~1916)のお孫さんです。 お孫さんとはいっても、漱石没後にお生まれになったため、文豪と直に接したご経験をおもちではありません。 上掲書は、半藤氏が親ごさんや親戚のかたが […]
2023年12月1日 / 最終更新日時 : 2023年12月1日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本622:『暗い時代の人々』、森まゆみ 著、朝日文庫、2023年 満州事変(昭和6年)勃発から太平洋戦争終結(昭和20年)にいたるまでの、あの「暗い時代」(後略)。(pp.3) 『暗い時代の人々』はそんな時代に生きた文化人や政治家たち計9名の事績をつづった評伝です。 9人の人々が点(と […]
2023年11月2日 / 最終更新日時 : 2023年11月3日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本613:『天才と異才の日本科学史』、後藤秀機 著、角川文庫、2023年 壮大なノンフィクションでした。 明治時代初期から現在にいたるまでの日本の科学者群像を記述したもの。 著者(1943年生まれ)のご経歴を見ると、早稲田大学理工学部で応用物理学を、東京工業大学大学院で原子核工学を、それぞれ学 […]
2023年10月11日 / 最終更新日時 : 2023年10月11日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本609:『2000年の桜庭和志』、柳澤健 著、文春文庫、2023年 プロレスラーで、総合格闘家としての実績も有されている、桜庭和志氏(1969年生まれ)。 上掲書は彼の闘いの半生をつぶさに語ったスポーツ・ノンフィクションです。 2017年に彼が米国の総合格闘技団体UFCより「殿堂入り表彰 […]
2023年9月27日 / 最終更新日時 : 2023年9月27日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本607:『放蕩の果て:自叙伝的批評集』、福田和也 著、草思社、2023年 批評家の福田氏(1960年生まれ)による、自分史を織り交ぜた文芸評論集です。 作品を氏は「自叙伝的批評」とお呼びになりましたが、私小説的批評とも言えますし、身辺雑記風批評、本人ドキュメンタリー批評、こうした表現も可能と思 […]
2023年9月7日 / 最終更新日時 : 2023年9月7日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本604:『世界史の中のヤバい女たち』、黒澤はゆま 著、新潮新書、2023年 上掲書は、歴史小説家・黒澤氏(1979年生まれ)が世界史の中で大きなインパクトをのこした女性10数名を選び、その人生を紹介してくださった作品です。 感動したのは、第1章に出てくる英国『アーサー王物語』のエピソード。 アー […]