『日本発! 世界のヒット商品』、毎日新聞経済部編、毎日新聞社、2014年。

古書店チェーン「ほんだらけ」の長崎市銅座店で購入しました。

上記「ほんだらけ」従業員のみなさまは、比較的購入が多いわたしのことをおぼえてくださっており、お願いしなくても領収証を発行し、名前も正しく書いてくださいます。

感激です。

さて、上掲書は、日本企業が海外市場のニーズに合わせて開発した各種の新商品を紹介したものです。

例をあげると、まずパナソニックは、ビールがすぐに冷える冷蔵庫を作り、これが暑いブラジルで評判になりました。

つぎに、シャープは、アラブ首長国連邦をターゲットにした、砂嵐の影響を受けにくい空気清浄機を発表したそうです。

さらに、サントリー食品インターナショナル社は、甘さを求めるインドネシアの人々のために、甘いウーロン茶を販売しました。

同じような事情から、大正製薬はハチミツ入りの「リポビタンD」をマレーシアやフィリピンで売っている由です。

常夏の国タイにおいては、気温でチョコレートが溶けやすく、それを防ぐため江崎グリコが「ポッキー」のチョコを溶けにくいタイプに変えたところ、客層が広がりました。

中国では水の硬度が高いそうなのですが、これに対して花王は、どのような硬度の水を使ってもよく落ちる洗剤を開発したとのことです。

ヤマハ発動機は、インド女性のスクーター利用率が低くない状況に鑑み、乗っている人のサリー(伝統衣装)を巻き込まないようなスクーターを製造し、社会的支持を得ました・・・。

まだまだたくさんの具体例が記述されています。

わたしは読み進んでゆくうちに、これはビジネスの話であり、売り上げを高めるためになされた創意工夫であると分ってはいるものの、なんだか日本式「おもてなし」を連想しました。

東京オリンピック誘致で有名になったこの語は、相手が必要としているものを供給し、喜んでもらいたい、という心づかいです。

おもてなしはビジネスの基本でもあるでしょう。

基本を大事にしている本書登場の諸企業に、わたしは敬意をおぼえます。

冒頭「ほんだらけ」店の接客も、そのような基本に裏打ちされたものではないかと連想しました。

金原俊輔