最近読んだ本317

『なぜ粗食が体にいいのか』、帯津良一、幕内秀夫共著、知的生きかた文庫、2020年。

有益な啓蒙書です。

管理栄養士の幕内氏(1953年生まれ)が、わかりやすい言葉づかいで健康食品の嘘を正され、現代日本人における食生活改善の必要性を説かれました。

玄米や五分づき米を常食することをお勧めになり、お茶は番茶を推奨していらっしゃいます。

氏は「できれば未精製の米を食べていただきたい(pp.131)」としながらも、五分づき米を食べるほうが玄米食よりも長つづきする、とお考えでした。

物は試しですから、2キロだけでも五分づきの米を食べてみてください。
五分づき米のいい点は、これを食べると体が変わりますが、生活パターンを変えなくていいことです。水加減も電気釜も白米と同じで、変える必要がありません。(pp.134)

番茶は、

ご飯とお茶というのはワンセットなんです。病院で緑茶を出すところはありません。やはり、眠れない、むくんでしまうなどの問題が、起こることがあるからなんですね。番茶なら、たとえ何杯飲もうと、夜中に飲もうと平気です。ぜひ番茶を飲むようにお勧めします。(pp.130)

熱心に語られました。

玄米または五分づき米および番茶を中心とした食事(つまりは「粗食」)が健康に役立つとの結論です。

逆に、パン、バター、ソーセージ、ハム、などは悪い由。

ケーキだのクッキーだのも避けるべき食材だそうです。

甘いものに関して言えば、できれば、甘栗、乾燥イモ、焼イモぐらいでごまかす。それでごまかしきれない人は、干しブドウ、プルーンなどのドライフルーツあたりでごまかす。それでもごまかせない人は大福、まんじゅう、ようかんなどの和菓子で歯止めをかける。何とか洋菓子には持っていきたくないですね。(中略)
大福などの和菓子には、防腐剤などの添加物もあまり入っていませんし、香料や着色料なども入っていません。(pp.141)

たいそう説得力がありました。

最もハッとさせられたご指摘は、

現在の食生活について、気づいてほしい大事な点は、肉や果物、野菜、海藻などの生ものを除けば、日常口にする食べ物のほとんどすべてが、工場でつくられるということです。
先程、ご飯が減った分、増えた食品があると言いました。それは、パン、砂糖、油、アルコール、果物、牛乳や乳製品、そして肉や肉の加工品でしたね。この中で、果物と肉を除けば、すべて工場でつくられたものばかりなんです。(中略)
工場でつくられるわけですから、当然、化学物質だって増えてくるということになります。(pp.57)

目からウロコです。

気づきませんでした。

わたしは本書で得た知識に基づき、自身の食事の摂りかたを見直してみようと思っています。

ところで、

子どものころ、風邪をひくのが楽しみでした。
風邪をひいて寝込んだりすると、おいしいものが食べられたからです。当時はなぜか、病気をすると桃の缶詰やみかんの缶詰、バナナなどが出てきたものです。(pp.3)

わが家も同じでした。

当方と年齢が近い幕内氏に親しみをおぼえます。

いっぽう、医師・帯津氏(1936年生まれ)が書かれた第5章では「ホリスティック」「生命場」「場のエネルギー」といったスピリチュアリズムっぽい概念が頻出し、わたしはそういったものに傾倒していないため、なかなかお話に入り込めませんでした。

金原俊輔

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