『ウヒョッ! 東京都北区赤羽』第5巻、清野とおる作画、双葉社、2016年。

赤羽に生きる超個性的な人々のエピソードを紹介したマンガです。

信じられないような話が次から次に語られます。

とくに(第5巻にはほとんど登場しませんが)タイ女性ワニダさんはあまりにすごく、ワンランク上でいらっしゃり、わたしは恐怖すらおぼえてしまいました。
なにしろご自分のお店に来た客に嚙みついたりするのですから・・・。

誤解しないでほしいです。
これはけっして読んで不快になるマンガではありません。

それどころか、赤羽のみなさまの微苦笑を誘うキャラと作者のあっさりした絵柄とがうまく調和して、「変わった人たちだけど、だれもが一所懸命生きているんだな。自分もがんばろう」的な、プラス方向の読了感にひたることができるマンガです。

この本を読んだ結果、「赤羽に行ってみたい」あるいは「ひとつ赤羽で飲んでみようか」という思いにいたる読者は少なくないでしょう。

いっぽう、マンガに接して「赤羽は変な街だ」「赤羽に住むのはきつそう」と考える方々が出てくる可能性もあります。

そういう点で、もしかしたら『東京都北区赤羽』は、赤羽に関する一種のネガティブ・キャンペーンになってしまっているかもしれません。

わたしは同書のファンであるだけに、ちょっと心配しています。

金原俊輔