最近読んだマンガ32:『少年院ウシジマくん』6巻、真鍋昌平 作、山崎童々 画、小学館、2025年
人気マンガだった、
『闇金ウシジマくん』、真鍋昌平 作画、小学館、2004年~2019年 「最近読んだマンガ12」
には、いくつかのスピンオフ作品が出ています。
うち、わたしはこの『少年院ウシジマくん』を最もおもしろく感じています。
傷害の現行犯で逮捕され、少年院に入れられた、丑嶋馨(うしじま・かおる)くん、15歳。
院において弱肉強食のせめぎ合いがあるなか、彼が他の入所者たちから目を付けられ、恐れられ、嫌われ、信頼される様子が、緻密な絵で緊張感たっぷりに描かれているからです。
もし本シリーズが少年院内の話だけに終始していたら少し閉塞的になってしまったかもしれないのですが、ところどころ院外のエピソードも語られているため、塩梅が良いです。
さて、6巻の主人公は、ウシジマくんというより「柔道野郎(48話、P. 5)」の仁科憲昭くんでした。
生きるのがヘタだけれども、憎めない男です。
彼はウシジマくんとの出会いののち、少年院を出所。
ヤクザの道へ進みました。
あるとき、舎弟頭の白菱中也さんに、
カタギの世界じゃ 人生は何度だって やり直せるなんて
温(ぬる)い言葉が まかり通ってるが、
敵だらけの 俺達の世界に そんな余裕はない。(47話、P. 7)
といった発破(はっぱ)をかけられます。
その結果、かつて父親に、
人殺しだけは すんじゃねえぞ(51話、P. 5)
こんな釘を刺されていたにもかかわらず、やってしまいました……(ほとんど)。
いっぽう、いまだ少年院に収容されているウシジマくんのほうは、粗暴な向出くんと正面衝突しそうな雰囲気になってきています。
塀の向こう側もこちら側も、目が離せません。
今後の展開が楽しみです。
ところで、原作『闇金ウシジマくん』には、ウシジマくんが少年院から出所してきたとき、とても背が高くなっていたため仲間たちが驚く、というシーンがありました。
しかし『少年院ウシジマくん』6巻では、彼の身長はさほど伸びていません。
ということは、ウシジマくんは当分娑婆(しゃば)の空気を吸えない運命なのでしょう。
金原俊輔

