最近読んだ本23

『蔡英文の台湾:中国と向き合う女性総統』、張セイ文著、毎日新聞出版、2016年。
※セイの漢字は、さんずいに静

2016年4月に発生し継続した「熊本地震」。

台湾は官民をあげて哀悼の意を表明してくださり、被災地に多額のご寄付をお送りくださいました。

2011年3月の「東日本大震災」のときに台湾からいただいた世界最多となる義捐金は、いまでも多くの日本人が感謝しているところです。

本書は、それほどまでに日本を心配してくれる台湾の、新総統・蔡英文氏(1956年生まれ)の人となりを記述した評伝です。

わたしは当初、女史の幼少時代から現在にいたるまでの伝記風な内容を予想していました。
しかし、ある程度の年齢になられてからの政治的なご活動だけが選択的に書かれた本でした。

それはそれで構いません。
わたしは蔡氏がいかに聡明かつ有能であり、信念の人であるか、を知ることができました。

今後、蔡氏が率いる台湾と日本とがいっそう親しい間柄になってゆくよう、心から祈念しています。

閑話休題。

長崎県平戸市は台湾の英雄である鄭成功(1624~1662)が生まれ育った街です。

台湾で敬愛されている日本人・八田與一(1886~1942)は、第2次世界大戦中、長崎県五島市の沖合で戦死しました。

東日本大震災の直後、日本への外国人観光客数が激減していたころ、長崎県佐世保市のハウステンボスに台湾からの旅行者が多数来訪してくれました。

長崎市の名産品である「からすみ」は、台湾南部の名産品でもあります。

以上、長崎県の各市は台湾とご縁があるみたいです。

台湾を尊敬するわたしは、各市が「チーム長崎」を結成し台湾となんらかの提携を結んで長く深い交流をできないものか、と夢想しています。

金原俊輔

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