2024年8月16日 / 最終更新日時 : 2024年8月16日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本662:『奏鳴曲 北里と鷗外』、海堂尊 著、文春文庫、2024年 北里柴三郎(1853~1931)と森鷗外(1862~1922)、ふたりの医学者を主人公に据えた歴史小説です。 著者の海堂氏(1961年生まれ)はご自作に関し、鷗外の言葉を援用しながら、 本作は衛生学や医療に関し「歴史其儘 […]
2024年5月28日 / 最終更新日時 : 2024年5月31日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本652:『黄金の刻:小説 服部金太郎』、楡周平 著、集英社文庫、2024年 楡氏(1957年生まれ)は和光大学を卒業していらっしゃり、したがって、わが同窓生です。 ご本名は存じません。 1955年生まれである当方と世代が近いので、おそらく彼とわたしのどちらもが在学していた時期に学生食堂や喫茶室や […]
2024年4月10日 / 最終更新日時 : 2024年4月10日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本645:『大江健三郎論:怪物作家の「本当ノ事」』、井上隆史 著、光文社新書、2024年 白百合女子大学教授の井上氏(1963年生まれ)は、日本近代文学がご専門です。 東京大学文学部を卒業されました。 上掲書裏表紙に記されていた氏の学術活動歴を拝見すると、三島由紀夫(1925~1970)への関心が深い研究者で […]
2024年3月26日 / 最終更新日時 : 2024年3月26日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本641:『夏目家のそれから』、半藤末利子 著、PHP、2024年 半藤氏(1935年生まれ)は、夏目漱石(1867~1916)のお孫さんです。 お孫さんとはいっても、漱石没後にお生まれになったため、文豪と直に接したご経験をおもちではありません。 上掲書は、半藤氏が親ごさんや親戚のかたが […]
2023年9月5日 / 最終更新日時 : 2023年9月5日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本602:『最後の無頼派作家 梶山季之』、大下英治 著、さくら舎、2022年 梶山季之(1930~1975)がどれほど凄い書き手であったかは、 高橋呉郎 著『週刊誌風雲録』、ちくま文庫(2017年) 「最近読んだ本66」 武田徹 著『日本ノンフィクション史:ルポルタージュからアカデミック・ジャーナ […]
2023年7月14日 / 最終更新日時 : 2023年7月15日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本592:『直木賞をとれなかった名作たち』、小谷野敦 著、筑摩書房、2023年 1935年(昭和10年)に始まり、現在まで毎年2回ずつ、名作と見なされた「大衆文学の長篇または短篇集(pp.15)」の作者に贈呈される直木賞。 上掲書は、同賞受賞をなしとげられなかった作家や作品のうち、小谷野氏(1962 […]
2023年7月12日 / 最終更新日時 : 2023年7月12日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本590:『シェイクスピア・アンド・カンパニイ書店』、シルヴィア・ビーチ 著、河出文庫、2023年 わたしはいつか上掲書を読みたいと思っていました。 「最近読んだ本584」 そうしたところ、このたび新たに文庫版が発刊されたので、さっそく入手した次第です。 著者シルヴィア・ビーチ(1887~1962)はアメリカ合衆国生ま […]
2023年5月10日 / 最終更新日時 : 2023年5月11日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本576:『酒場學校の日々:フムフム・グビグビ・たまに文學』、金井真紀 著、ちくま文庫、2023年 詩人・草野心平(1903~1988)が、1960年、東京にて開いた酒場「學校」。 彼の没後も関係者らの後押しがあり存続できていたものの、とうとう、2013年に閉店しました。 上掲書はその「學校」で5年ほど働かれた金井氏( […]
2023年2月13日 / 最終更新日時 : 2023年2月13日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本564:『左京・遼太郎・安二郎:見果てぬ日本』、片山杜秀 著、新潮文庫、2023年 小松左京(1931~2011) 司馬遼太郎(1923~1996) 小津安二郎(1903~1963) 小松はSF小説家、司馬は歴史小説家、そして小津は映画監督です。 慶應義塾大学教授の片山氏(1963年生まれ)が、小松・司 […]
2023年2月8日 / 最終更新日時 : 2023年2月8日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本562:『ずばり池波正太郎』、里中哲彦 著、文春文庫、2023年 「よくまあ、こんな良い本に出会えたもんだ!」と満悦することが、読書の喜びの一部をなしています。 わたしにとっての『ずばり池波正太郎』は、まさしくその種の感慨を催される読物でした。 池波正太郎(1923~1990)。 昭和 […]
2023年2月1日 / 最終更新日時 : 2023年2月1日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本561:『太陽の男 石原慎太郎伝』、猪瀬直樹 著、中央公論新社、2023年 過去、卒読した猪瀬氏(1946年生まれ)の著書は、一冊だけです。 猪瀬直樹 著『ミカドの肖像』、新潮文庫(1992年) 力作でした。 その後は氏の作品を手にする機会がなく、ただ、当方、石原慎太郎(1932~2022)に淡 […]
2022年8月23日 / 最終更新日時 : 2022年8月24日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本530:『無恥の恥』、酒井順子 著、文春文庫、2022年 わたしが初めて読んだ酒井氏(1966年生まれ)の本は、 酒井順子 著『テレビってやつは』、マガジンハウス(1991年) です。 当時20代だった著者の若々しい才能に感心させられましたが、得意ジャンルがナンシー関氏(196 […]