2022年6月17日 / 最終更新日時 : 2022年6月17日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本516:『「歴史の終わり」の後で』、フランシス・フクヤマ、マチルデ・ファスティング 編著、中央公論新社、2022年 英語に「Dense(デンス)」という表現があります。 意味は「密度が濃い」。 わたしのアメリカ留学時代、教官たちが折にふれ「デンスな文章を用いて論文を書きなさい」とおっしゃっていました。 たとえば、「この学説を評価してい […]
2022年3月28日 / 最終更新日時 : 2022年3月29日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本497:『後悔の経済学:世界を変えた苦い友情』、マイケル・ルイス 著、文春文庫、2022年 上掲書は、人間ドラマと学問ドラマが交錯している、劇的かつ知的な、すばらしい本でした。 2名の天才心理学者が共同で研究を始め、彼らの研究は心理学界・経済学界を席巻しだす。 しかし、偉大な学者として世間がもてはやしたのは、な […]
2021年11月22日 / 最終更新日時 : 2021年11月22日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本474:『フェイクニュースを科学する』、笹原和俊 著、DOJIN文庫、2021年 笹原氏(1976年生まれ)は、東京工業大学の准教授を務めておられ、計算社会科学がご専門です。 潤沢な学識を駆使されつつ、本書において「フェイクニュース」を考察なさいました。 考察にあたり、フェイクニュースとは、 ニュース […]
2021年10月11日 / 最終更新日時 : 2021年10月11日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本468 『世論調査の真実』、鈴木督久 著、日経プレミアシリーズ、2021年。 鈴木氏(1957年生まれ)は、日本経済新聞社グループの調査会社「日経リサーチ」のフェロー。 世論調査を担当しておられ、この著作『世論調査の真実』は、 […]
2021年8月11日 / 最終更新日時 : 2021年8月11日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本457 『学者の暴走』、掛谷英紀 著、扶桑社新書、2021年。 わたしにとって、展開されている主張がこれほどまで自分の思いと一致する書物は、めずらしかったです。 著者(1970年生まれ)は、メディア工学がご専門。 この点は臨床心 […]
2021年4月9日 / 最終更新日時 : 2021年4月9日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本421 『20世紀論争史:現代思想の源泉』、高橋昌一郎 著、光文社新書、2021年。 わたしは高橋氏(1959年生まれ)がこれまで発表された本におおむね目をとおしてきました。 前作「最近読んだ本32」こそ若干批判したものの、毎度 […]
2021年3月12日 / 最終更新日時 : 2021年3月12日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本411 『現代民主主義:指導者論から熟議、ポピュリズムまで』、山本圭著、中公新書、2021年。 民主主義という政治システムの一種を、これまであまたの学者が考察してきました。 『現代民主主義』はそんな諸賢の学説を展望した専門書です […]
2020年12月16日 / 最終更新日時 : 2021年4月2日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本391 『メディア論の名著 30』、佐藤卓己著、ちくま新書、2020年。 メディア史研究家で京都大学大学院教授の佐藤氏(1960年生まれ)が、ご自身の来し方を振り返りつつ斯界の「名著」に接した思い出を語る、学術性が高い書評です。 […]
2020年10月26日 / 最終更新日時 : 2020年10月27日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本381 『アジアの国民感情:データが明かす人々の対外認識』、園田茂人著、中公新書、2020年。 「これぞ社会科学!」と感嘆させられた良質な専門書でした(しかも読みやすかったし……)。 アジア諸国の国民たちが周辺の国々をどのように […]
2020年9月29日 / 最終更新日時 : 2020年9月29日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本371 『歴史の中で語られてこなかったこと:おんな・子供・老人からの「日本史」』、網野善彦、宮田登 共著、朝日文庫、2020年。 歴史学者の網野善彦(1928~2004)、民俗学者の宮田登(1936~2000)、ふたりの碩学によ […]
2020年7月6日 / 最終更新日時 : 2020年7月6日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本348 『マックス・ウェーバー:近代と格闘した思想家』、野口雅弘著、中公新書、2020年。 マックス・ウェーバー(1864~1920)は、ドイツの社会学者および経済学者でした。 彼が生きた時代をイメージするために記せば、日本の明 […]
2019年10月18日 / 最終更新日時 : 2019年10月18日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本292 『ルポ トランプ王国・2:ラストベルト再訪』、金成隆一著、岩波新書、2019年。 朝日新聞社の経済部記者としてアメリカ合衆国に滞在されている著者(1976年生まれ)が、ドナルド・トランプ現大統領を応援する地域へ赴き、有権 […]