2024年10月17日 / 最終更新日時 : 2024年10月19日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本666:『基礎研究者:真理を探究する生き方』、大隅良典、永田和宏 共著、角川新書、2024年 心理学に「ハロー効果(後光効果)」という言葉があります。 ある人物に対する印象が、その人が有しているとある特徴に、多大な影響を受けてしまう現象を指します。 たとえば、よく知らない青年のことを「彼はきっと(スポーツマンらし […]
2024年6月21日 / 最終更新日時 : 2024年6月21日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本654:『エビデンスを嫌う人たち:科学否定論者は何を考え、どう説得できるのか?』、リー・マッキンタイア 著、国書刊行会、2024年 タイトル内の英語「エビデンス」は証拠・根拠という意味で、上掲書においては「科学界の確固としたコンセンサス(P. 290)」「科学的事実(P. 356)」「科学で広く支持されている事実や証拠、合意(P. 361)」を指す言 […]
2024年2月27日 / 最終更新日時 : 2024年2月28日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本636:『あっぱれ! 日本の新発明:世界を変えるイノベーション』、ブルーバックス探検隊 著、ブルーバックス、2024年 若かったころ講談社のブルーバックス・シリーズには大変お世話になりました。 現在、わが手元に残っている最も古いブルーバックス書は、 関寛治、犬田充、吉村融 著『行動科学入門:社会科学の新しい核心』、ブルーバックス(1970 […]
2023年11月2日 / 最終更新日時 : 2023年11月3日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本613:『天才と異才の日本科学史』、後藤秀機 著、角川文庫、2023年 壮大なノンフィクションでした。 明治時代初期から現在にいたるまでの日本の科学者群像を記述したもの。 著者(1943年生まれ)のご経歴を見ると、早稲田大学理工学部で応用物理学を、東京工業大学大学院で原子核工学を、それぞれ学 […]
2023年7月27日 / 最終更新日時 : 2023年7月27日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本594:『教育は遺伝に勝てるか?』、安藤寿康 著、朝日新書、2023年 行動遺伝学者の安藤氏(1958年生まれ)。 かつて、氏の、 安藤寿康 著『心はどのように遺伝するか:双生児が語る新しい遺伝観』、講談社ブルーバックス(2000年) を読み、研究に地道に取り組まれているお姿に接し、頭が下が […]
2023年3月6日 / 最終更新日時 : 2023年3月6日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本565:『スマホはどこまで脳を壊すか』、榊浩平 著、朝日新書、2023年 気鋭の脳科学者でいらっしゃる榊氏(1989年生まれ)が、さまざまなデータを交えつつ、スマホそしてインターネットやゲームの害悪を論じられました。 スマホだのネットだのゲームだのはよろしくないだろうというのは多くの人々が何と […]
2022年6月23日 / 最終更新日時 : 2022年6月23日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本518:『人類は何を失いつつあるのか』、山極寿一、関野吉晴 共著、朝日文庫、2022年 霊長類学および人類学を研究していらっしゃる山極氏(1952年生まれ)。 探検家で医師の関野氏(1949年生まれ)。 上掲書は、お二人がそれぞれの専門領域における知見を踏まえ、人間さらには世界に関し対談をおこなったものです […]
2022年4月20日 / 最終更新日時 : 2022年4月20日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本502:『一晩置いたカレーはなぜおいしいのか:食材と料理のサイエンス』、稲垣栄洋 著、新潮文庫、2022年 著者(1968年生まれ)は「雑草生態学」を研究されている静岡大学大学院教授。 植物に関する専門知識を駆使して本書を執筆なさいました。 身近で興味深い話題が書きつづられています。 まず、表題になっている、ひと晩置いたカレー […]
2021年8月11日 / 最終更新日時 : 2021年8月11日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本457 『学者の暴走』、掛谷英紀 著、扶桑社新書、2021年。 わたしにとって、展開されている主張がこれほどまで自分の思いと一致する書物は、めずらしかったです。 著者(1970年生まれ)は、メディア工学がご専門。 この点は臨床心 […]
2021年4月9日 / 最終更新日時 : 2021年4月9日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本421 『20世紀論争史:現代思想の源泉』、高橋昌一郎 著、光文社新書、2021年。 わたしは高橋氏(1959年生まれ)がこれまで発表された本におおむね目をとおしてきました。 前作「最近読んだ本32」こそ若干批判したものの、毎度 […]
2021年4月1日 / 最終更新日時 : 2021年4月2日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本418 『ナチュラリストの系譜:近代生物学の成立史』、木村陽二郎 著、ちくま学芸文庫、2021年。 ナチュラリストとは「自然界における生き物のあり方を知ろうとする学問(pp.271)」にたずさわる人々のことです。 上掲書は、古い […]
2021年1月12日 / 最終更新日時 : 2021年5月20日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本396 『搾取される研究者たち:産学共同研究の失敗学』、山田剛志著、光文社新書、2020年。 日本政府が文部科学省を中心に推進している「産学連携」および「産学共同研究」。 大事な動きであるとは思います。 しかし、実態は……? 上 […]