2024年12月18日 / 最終更新日時 : 2024年12月18日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本673:『笑いで歴史学を変える方法:歴史初心者からアカデミアまで』、池田さなえ 著、星海社新書、2024年 上掲書が述べている主張の、当該主張にいたるまでの経緯が、わたしにはよく分りませんでした。 「歴史学」とは大学で研究され、学会や学術誌上で発表され、議論が戦わされる「学問」である。(中略)学問であるからには、物語としての面 […]
2024年7月10日 / 最終更新日時 : 2024年7月10日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本655:『教養としての文明論:「もう西洋化しない」世界を見通す』、呉座勇一、與那覇潤 共著、ビジネス社、2024年 呉座氏(1980年生まれ)と與那覇氏(1979年生まれ)。 どちらも東京大学を卒業され、2024年現在ご活躍中の論客です。 上掲書は、おふたりが文明論の古典5冊を題材にしつつ「『いま』を語る(P. 7)」ことを企図した、 […]
2023年6月7日 / 最終更新日時 : 2023年6月7日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本583:『日本の死角』、現代ビジネス 編、講談社現代新書、2023年 現代日本に存する諸事象・諸問題、それらは、災害時の避難先に避難所の機能を有していない体育館が選ばれがちな件、「個性的」は若者が忌避する表現である件、夫婦の死後離婚および別墓が増加中の件、糖質制限ダイエットのためお米が悪者 […]
2023年3月24日 / 最終更新日時 : 2023年3月25日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本568:『人口で語る世界史』、ポール・モーランド 著、文春文庫、2023年 著者モーランド氏(生年不明)は英国のロンドン大学で教鞭をとっていらっしゃる人口学者です。 専門知識を駆使し、上掲書において、人口がどれほど国の政治・経済・戦力に影響をおよぼすか、人口がどれほど世界史に影響をおよぼすか、を […]
2022年12月12日 / 最終更新日時 : 2022年12月12日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本552:『天才たちの未来予測図』、高橋弘樹 編著、マガジンハウス新書、2022年 天才的な頭脳のもちぬしが政治または社会設計に携わる例として、2022年現在でしたら、台湾のデジタル発展部部長(日本の大臣に相当)オードリー・タン氏(1981年生まれ)が、思い浮かびます。 古くは、ドイツでワイマール公国の […]
2022年12月8日 / 最終更新日時 : 2022年12月10日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本551:『歴史はなぜ必要なのか:「脱歴史時代」へのメッセージ』、南塚信吾、小谷汪之、木畑洋一 編、岩波書店、2022年 個人的に、あまり感心しない内容の読物でした。 納得できない箇所や文章がいくつもあったせいでそう思ったのですが、以下、納得できなかった記述のうちから4つを選び、説明します。 まず、第1番目。 副題にも入れているほど「脱歴史 […]
2022年9月5日 / 最終更新日時 : 2022年9月6日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本534:『「自由な国」日本 「不自由な国」韓国:韓国人による日韓比較論』、シンシアリー 著、扶桑社新書、2022年 シンシアリー氏は、1970年代生まれの韓国人男性。 わが国に住んでおられます。 氏のご著書は、常に視線が冷徹で、知的、そして穏当……、わたしはこれまでどの作品にも好感をおぼえました。 たとえば、 「最近読んだ本59」 「 […]
2022年8月25日 / 最終更新日時 : 2022年8月26日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本531:『歴史学者という病』、本郷和人 著、講談社現代新書、2022年 上掲書は、著者の本郷氏(1960年生まれ)が、 高田里惠子 著『文学部をめぐる病い:教養主義・ナチス・旧制高校』、ちくま文庫(2006年) 小谷野敦 著『文学研究という不幸』、ベスト新書(2010年) こうした書物を意識 […]
2022年6月17日 / 最終更新日時 : 2022年6月17日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本516:『「歴史の終わり」の後で』、フランシス・フクヤマ、マチルデ・ファスティング 編著、中央公論新社、2022年 英語に「Dense(デンス)」という表現があります。 意味は「密度が濃い」。 わたしのアメリカ留学時代、教官たちが折にふれ「デンスな文章を用いて論文を書きなさい」とおっしゃっていました。 たとえば、「この学説を評価してい […]
2022年3月28日 / 最終更新日時 : 2022年3月29日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本497:『後悔の経済学:世界を変えた苦い友情』、マイケル・ルイス 著、文春文庫、2022年 上掲書は、人間ドラマと学問ドラマが交錯している、劇的かつ知的な、すばらしい本でした。 2名の天才心理学者が共同で研究を始め、彼らの研究は心理学界・経済学界を席巻しだす。 しかし、偉大な学者として世間がもてはやしたのは、な […]
2021年11月22日 / 最終更新日時 : 2021年11月22日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本474:『フェイクニュースを科学する』、笹原和俊 著、DOJIN文庫、2021年 笹原氏(1976年生まれ)は、東京工業大学の准教授を務めておられ、計算社会科学がご専門です。 潤沢な学識を駆使されつつ、本書において「フェイクニュース」を考察なさいました。 考察にあたり、フェイクニュースとは、 ニュース […]
2021年10月11日 / 最終更新日時 : 2021年10月11日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本468 『世論調査の真実』、鈴木督久 著、日経プレミアシリーズ、2021年。 鈴木氏(1957年生まれ)は、日本経済新聞社グループの調査会社「日経リサーチ」のフェロー。 世論調査を担当しておられ、この著作『世論調査の真実』は、 […]