『アメリカのめっちゃスゴい女性たち』、町山智浩著、マガジンハウス、2014年。

アメリカ在住の著者(1962年生まれ)が、同国で活躍している女性たち計55名を選び、各種エピソードを軽妙に紹介した本です。

登場する女性の多くが、かつては極貧であったり、人種差別を受ける側であったり、重い病気に苦しんだり、していました。
しかし、そうした境遇を跳ねかえすべく、懸命な努力をおこない、現在の立場・名声・収入の獲得に至っています。

たとえば、ペプシコーラで知られる「ペプシコ」会長のインドラ・ヌーイ氏(1955年インド生まれ)は、若いころ、貧乏のため古着屋で買ったスーツを着ながら就活をおこない、面接で落ちつづけました。
考えかたを変え、母国の民族衣装サリーを着用して面接に臨んだところ、こんどは採用が決まりました。

彼女は就職してから仕事に励み、その力が周囲に認められだします。
1994年、ペプシコ社から引き抜きを受け、企業戦略をご担当。
担当者としてライバルのコカ・コーラとの競争をやめることとし、会社をヘルシー路線へ向かわせました。
コーラも、ダイエットコーラを中心にしました。
それが当たり、同社の躍進につながったそうです。

とても先見の明がある人物です。

本書では、ほかにも、さまざまな体験を経た女性たちの逸話が書かれています。

だれもが、不幸や困難に直面したときに、泣き言をいうより立ち上がって戦いだす女性たちです。
苦しい過去をもっていても、とらわれず、前方を見据える人々でもあります。

わたしは読了後、「アメリカの女性は本当にすごい」という感想をもちました。

アメリカ人はよく自国を「チャンスの国」と誇ります。
じっさい、この本で語られているような人たちに台頭の機会をあたえるアメリカは、国民が自慢して当然のチャンスの国だと思います。

金原俊輔