『新・台湾の主張』、李登輝著、PHP新書、2015年。

1988年から2000年まで台湾総統でいらっしゃり、台湾の民主化を推し進められた政治家・李登輝氏(1923年生まれ)の最新著作です。

ご自身の生い立ち、台湾への愛情、日本への愛情、より良い台日関係構築のご提案など、内容は多岐にわたっています。
多岐にわたっていますが、本書には李氏が抱かれる日本への愛情と誠意が一貫して漂っています。

たとえば、台湾では1999年9月にマグニチュード7.6の大地震が起こり、死者2400名以上、負傷者1万1千名以上という、激甚な被害が発生しました。
このときの状況を、著者は、

各国から続々と支援の申し出があった。発生当夜、真っ先に到着したのは、日本の救助隊である。人数もいちばん多かった。規律ある行動は、さすが日本人で組織された救助隊だった。遺体が発見されるたびに敬礼、黙禱を捧げ、「救助できずに申し訳なかった」と家族に詫びる姿に、「日本精神」のなんたるかを知ったのであろう、日本隊が帰るとき、空港ロビーは期せずして台湾人による盛大な拍手に包まれた。(pp.109)

と、書いてくださっています。
たいへん感銘を受ける記述です。

李氏にかぎらず、台湾自体が日本に親近感を有してくれている国です。

その親近感が、2011年3月の東日本大震災における、義捐金200億円、救援物資400トンもの、世界最多の支援につながったのでしょう。
台湾のほぼ全ご家庭が義捐金を出してくださったといわれています。

台湾での200億円は日本でいえば1000億円に近い金額です。
お礼の言葉がありません。

以上は李登輝氏のご著書についてでしたが、さらに「日本李登輝友の会」理事が執筆された、

 李久惟著『日本人に隠された「真実の台湾史」』、ヒカルランド(2015年)

という本もあります。
台湾・日本の歴史解説だけではなく、両国の間で生じた各種の心温まるエピソードが紹介されていました。

この『日本人に隠された~』から得た情報をもとに、わたしはインターネット(とくに「YouTube」)で、

 「ありがとう台湾」
 「謝謝台湾計画」
 「2013年WBC日本台湾戦」
 「Mr.サンデー:台湾ナインお辞儀の秘密~激闘の裏の『つぶやき』」

などを検索し、映像や画像を見ました。
感動の涙が止まらなくなりました。

台湾そして台湾人に非常な感謝と深い敬意をおぼえます。

金原俊輔