2023年11月9日 / 最終更新日時 : 2023年11月9日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本615:『日本史の旅人:野呂邦暢史論集』、野呂邦暢 著、中公文庫、2023年 野呂邦暢氏(1937~1980)は長崎県出身の小説家で、芥川賞を受賞し、将来を嘱望されたかたでしたが、惜しくも若くして亡くなられました。 上掲書は、その野呂氏による歴史エッセイ。 むかし発行された単行本が文庫として再発行 […]
2023年11月8日 / 最終更新日時 : 2023年11月8日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本614:『これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話:イノベーションとジェンダー』、カトリーン・キラス=マルサル 著、河出書房新社、2023年 勉強になりました。 勉強になったというよりも、自分の周囲をこれまでとは違った視点で眺めることに役立った……こちらの表現のほうが適切かもしれません。 世界のいろいろな事物は主に白人男性の需要に合わせられている、女性や非白人 […]
2023年11月2日 / 最終更新日時 : 2023年11月3日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本613:『天才と異才の日本科学史』、後藤秀機 著、角川文庫、2023年 壮大なノンフィクションでした。 明治時代初期から現在にいたるまでの日本の科学者群像を記述したもの。 著者(1943年生まれ)のご経歴を見ると、早稲田大学理工学部で応用物理学を、東京工業大学大学院で原子核工学を、それぞれ学 […]
2023年11月1日 / 最終更新日時 : 2023年11月1日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本612:『新書100冊:視野を広げる読書』、高橋昌一郎 著、光文社新書、2023年 2019年7月~2023年7月に刊行された約5000冊の新書の中から、私が責任を持って選び抜いた「新書100冊」を紹介する。(pp.3) 比較的最近出版された新書を、膨大な数の中から厳選して紹介する、とても良い目論見の書 […]
2023年10月17日 / 最終更新日時 : 2023年10月18日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本611:『トラブル回避のために知っておきたい ハラスメント言いかえ事典』、山藤祐子 監修、朝日新聞出版、2021年 ある発言はハラスメントと見なされるのかどうか? 監修者(1968年生まれ)は、 ・「ハラスメントに該当する言葉(pp.12)」=「アウト(pp.12)」 ・「相手を不快にしたり、傷つけたりする要注意な言葉(pp.12)」 […]
2023年10月16日 / 最終更新日時 : 2023年10月16日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本610:『職場のハラスメント対策 Q & A』、森謙司 著、経済法令、2020年 上掲書は、セクシャルハラスメント・パワーハラスメント・マタニティハラスメントをおもな対象とし、それらの態様、種々の調査結果、防止策、関連法律、被害者への法的支援、などを解説したものです。 読みやすく参考になる実用書でした […]
2023年10月11日 / 最終更新日時 : 2023年10月11日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本609:『2000年の桜庭和志』、柳澤健 著、文春文庫、2023年 プロレスラーで、総合格闘家としての実績も有されている、桜庭和志氏(1969年生まれ)。 上掲書は彼の闘いの半生をつぶさに語ったスポーツ・ノンフィクションです。 2017年に彼が米国の総合格闘技団体UFCより「殿堂入り表彰 […]
2023年10月10日 / 最終更新日時 : 2023年10月10日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本608:『アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した:潜入・最低賃金労働の現場』、ジェームズ・ブラッドワース 著、光文社未来ライブラリー、2022年 ため息をつきながら読了しました。 イギリスにおける低所得者たちの重苦しい現実を紹介したドキュメンタリー。 ジャーナリストのブラッドワース氏が、身分を隠し、アマゾンやウーバーなどで働いた体験を綴(つづ)った作品です。 まっ […]
2023年9月27日 / 最終更新日時 : 2023年9月27日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本607:『放蕩の果て:自叙伝的批評集』、福田和也 著、草思社、2023年 批評家の福田氏(1960年生まれ)による、自分史を織り交ぜた文芸評論集です。 作品を氏は「自叙伝的批評」とお呼びになりましたが、私小説的批評とも言えますし、身辺雑記風批評、本人ドキュメンタリー批評、こうした表現も可能と思 […]
2023年9月20日 / 最終更新日時 : 2023年9月23日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本606:『トルコ怪獣記』、高野秀行 著、河出文庫、2023年 「未知動物(pp.10)」のことを和製英語で「UMA(pp.10)」と呼びます。 本書は、ノンフィクション作家の高野氏(1966年生まれ)が、お仲間と一緒にトルコ東部のワン湖に潜むといわれている「ジャナワール(pp.12 […]
2023年9月19日 / 最終更新日時 : 2023年9月19日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本605:『むしろ幻想が明快なのである:虫明亜呂無レトロスペクティブ』、高崎俊夫 編、ちくま文庫、2023年 わたしが初めて虫明亜呂無(むしあけ・あろむ、男性、1923~1991)の随筆に接したのは、もう半世紀前。 ラグビーを語った文章でした。 当時、自分自身がラグビー部員だった関係で内容に魅入られたこと、そして執筆者名が一風変 […]
2023年9月7日 / 最終更新日時 : 2023年9月7日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本604:『世界史の中のヤバい女たち』、黒澤はゆま 著、新潮新書、2023年 上掲書は、歴史小説家・黒澤氏(1979年生まれ)が世界史の中で大きなインパクトをのこした女性10数名を選び、その人生を紹介してくださった作品です。 感動したのは、第1章に出てくる英国『アーサー王物語』のエピソード。 アー […]