2024年1月11日 / 最終更新日時 : 2024年1月11日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本627:『だからタイはおもしろい:暮らしてわかったタイ人の「素の顔」』、髙田胤臣 著、光文社新書、2023年 髙田氏(1977年生まれ)は20年以上タイ王国に滞在され、2024年現在、首都バンコクに住んでいらっしゃいます。 奥様はタイ人の由。 そういうタイのあれこれを知悉しているかたが、「微笑みの国(pp.12)」「日本人には暮 […]
2024年1月9日 / 最終更新日時 : 2024年1月10日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本626:『他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え』、裏モノJAPAN編集部 編、鉄人文庫、2023年 読書をしていると、当初それほど期待感はなかったのに読んでみたら快作だった、こんな邂逅が少なからずあります。 わたしにとって『他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え』はそうした一冊でした。 月刊誌『裏モノJAPAN』が […]
2023年12月25日 / 最終更新日時 : 2023年12月25日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本625:『ケマル・アタテュルク:オスマン帝国の英雄、トルコ建国の父』、小笠原弘幸 著、中公新書、2023年 高校時代、世界史の授業でケマル・アタテュルク(1881頃~1938)について学びました(当時の発音は「アタテュルク」ではなく「アタチュルク」だったような……)。 しかし、彼がトルコの軍人かつ政治家であったという事実以外、 […]
2023年12月13日 / 最終更新日時 : 2023年12月13日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本624:『詐欺師入門:騙しの天才たち、その華麗なる手口』、デイヴィッド・W・モラー 著、光文社未来ライブラリー、2023年 上掲書は、わたしにとってふたつの理由で期待外れでした。 理由のひとつめはこうです。 書中で紹介されている「騙し」の「手口」が、映画、 ジョージ・ロイ・ヒル 監督『スティング』(1973年) を通して、われわれ一般人が少な […]
2023年12月6日 / 最終更新日時 : 2023年12月7日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本623:『アニメ大国 建国紀 1963-1973: テレビアニメを築いた先駆者たち』、中川右介 著、集英社文庫、2023年 わが国はいまや世界に冠たるアニメ大国です。 中川氏(1960年生まれ)は、そうした日本アニメの黎明期1963年から目下の隆盛の礎となる1970年代までの状況を徹底的に調べ、明らかになった事柄を読者に示してくださいました。 […]
2023年12月1日 / 最終更新日時 : 2023年12月1日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本622:『暗い時代の人々』、森まゆみ 著、朝日文庫、2023年 満州事変(昭和6年)勃発から太平洋戦争終結(昭和20年)にいたるまでの、あの「暗い時代」(後略)。(pp.3) 『暗い時代の人々』はそんな時代に生きた文化人や政治家たち計9名の事績をつづった評伝です。 9人の人々が点(と […]
2023年11月30日 / 最終更新日時 : 2023年11月30日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本621:『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』、田村耕太郎 著、朝日文庫、2023年 けっして悪い本ではないのですが……。 早稲田大学をご卒業後、慶應義塾大学の大学院および海外の複数の大学院で学ばれ、東京大学にも所属したのち、参議院議員になられたり、シンガポールやアメリカ合衆国の大学で教壇に立たれたり、な […]
2023年11月24日 / 最終更新日時 : 2023年11月26日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本620:『高学歴難民』、阿部恭子 著、講談社現代新書、2023年 大学院で博士号を取得しても就職先が見つからず、あるいは、学位を得たとはいえ目指していた資格が取れず、そのせいで不本意な毎日を過ごす人々に関するノンフィクションです。 著者は、大学院修了から月日が経って「賞味期限が切れてい […]
2023年11月22日 / 最終更新日時 : 2023年11月22日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本619:『宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019』、宮部みゆき 著、中公新書ラクレ、2023年 書評ってどうしてこうおもしろいのでしょうか? わたしは宮部氏(1960年生まれ)を存じあげていなかったのですが、上掲書をひらくやグイグイ引き込まれ、あっというまに最終ページへ到達しました。 氏はミステリー小説家なのだそう […]
2023年11月21日 / 最終更新日時 : 2023年11月21日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本618:『ベートーヴェン捏造:名プロデューサーは嘘をつく』、かげはら史帆 著、河出文庫、2023年 倒叙ミステリーと称される分野があり、これは物語の冒頭から真犯人が誰なのか分っている種類のミステリーを意味します。 『ベートーヴェン捏造』は、さしずめ倒叙ノンフィクション。 音楽家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(17 […]
2023年11月15日 / 最終更新日時 : 2023年11月15日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本617:『日本の歪み』、養老孟司、茂木健一郎、東浩紀 著、講談社現代新書、2023年 養老氏(1937年生まれ)、茂木氏(1962年生まれ)、東氏(1971年生まれ)、わが国を代表する知性と言っても過言ではない識者3名が語り合った、中身が濃い時事・歴史鼎談です。 談話の根底に流れているものは「日本社会の歪 […]
2023年11月10日 / 最終更新日時 : 2023年11月10日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本616:『ワイルドサイドをほっつき歩け:ハマータウンのおっさんたち』、ブレイディみかこ 著、ちくま文庫、2023年 表題の「ワイルドサイド」とは普通「危ない道」「荒野」を意味しますが、この語を含んだタイトルの歌があるらしく、そちらにちなんでいるのではないかと思われ、副題内の「ハマータウン」は評価が高い学術書で使われた架空の地名を借用し […]