『孤独のグルメ2』、久住昌之原作、谷口ジロー作画、扶桑社、2015年。

あるサラリーマンが、外勤中の空き時間に、お店で昼食や夕食をとる、というマンガです。

彼は、大食漢なのにスリム、下戸ながら喫煙者、おとなしそうなわりには喧嘩を辞さず、柔道あるいは合気道と思われる技で人を痛めつけることもあります。
少々まとまりが悪いキャラです。

ただし、食事を重視する姿勢は一貫しています。

マンガでは、毎話、とくに劇的なことが起こるわけではありません。
主人公が出先で空腹をおぼえ、目についた食堂に入り、料理を注文し、出てきたものを味わい、非常に満足する・・・。
これだけの内容です。

それなのにおもしろい。

このマンガを読みだすと、単調な展開のなかで何やら安定感が漂いだしてきて、ずっと読みつづけたい気持ちになってくるのです。
疲れも和らぎます。

中年の読者こそが楽しめる「大人のマンガ」ではないでしょうか。

読めば腹が減りだし、つい夜食を口にしてしまうという、メタボに至る流れには気をつけなければなりませんが。

金原俊輔