2024年6月12日 / 最終更新日時 : 2024年6月12日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本653:『航西日記:パリ万国博見聞録 現代語訳』、渋沢栄一、杉浦譲 共著、講談社学術文庫、2024年 徳川昭武(1853~1910)に随行してヨーロッパ各国を回った渋沢栄一(1840~1931)と杉浦譲(1835~1877)の紀行文です。 徳川昭武は、時の将軍・徳川慶喜(1837~1913)の弟。 慶喜は幕府使節団をパリ […]
2024年5月10日 / 最終更新日時 : 2024年5月14日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本651:『もう一つの「幕末史」』、半藤一利 著、PHP文庫、2024年 半藤氏(1930~2021)が博学でいらっしゃり、歴史に造詣が深いかたであったことは、周知の事実です。 わたしもまた氏に対し同様の印象をもっています。 ただし、この『もう一つの「幕末史」』。 タイトルに「もう一つの」とい […]
2024年4月19日 / 最終更新日時 : 2024年5月19日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本646:『東京アンダーワールド』、ロバート・ホワイティング 著、角川新書、2024年 ホワイティング氏(1942年生まれ)は、わたしが若かったころから高名だった作家です。 今回、初めて氏のご著書を読みました。 タイトル内の「アンダーワールド」とは「暗黒街」を意味します。 『東京アンダーワールド』は、二コラ […]
2024年3月29日 / 最終更新日時 : 2024年3月30日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本642:『裏切り者の中国史』、井波律子 著、講談社学術文庫、2024年 中国史がご専門だった歴史学者・井波氏(1944~2020)による「2500年におよぶ中国の歴史をたどった(pp.3)」作品です。 タイトルで提示されている「裏切り者」とは、 私怨に憑かれた伍子胥と、抜け目がないこと、この […]
2024年3月19日 / 最終更新日時 : 2024年3月20日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本640:『ローマ帝国の誕生』、宮嵜麻子 著、講談社現代新書、2024年 テレビや映画などで古代ローマを取り扱う作品では、しばしば立派な鎧兜に身を固め、規律正しく前進する軍勢が現れる。(中略) あるいは、目を見張るような豪華な都市ローマのありさまと、奢侈(しゃし)に耽り、堕落に溺れるローマ人の […]
2024年3月11日 / 最終更新日時 : 2024年3月12日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本638:『新・幕末史:グローバル・ヒストリーで読み解く列強 vs. 日本』、NHKスペシャル取材班 著、幻冬舎新書、2024年 上掲書は、江戸時代末期の情勢を、そのころの国際政治との関連や世界史とのつながりの中で展望しようとした歴史ノンフィクションで、 本書のきっかけとなった特集番組「NHKスペシャル 新・幕末史」は、2022年10月に放送された […]
2024年2月20日 / 最終更新日時 : 2024年3月5日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本635:『暴力とポピュリズムのアメリカ史:ミリシアがもたらす分断』、中野博文 著、岩波新書、2024年 副題にある「ミリシア」とは、 日本語では、しばしば民兵と訳される。(中略) アメリカにおいてミリシアは、政府が設置した軍の部隊である。(中略)現在のミリシアは州軍として整備されるようになってから、150年以上が経過してい […]
2023年12月6日 / 最終更新日時 : 2023年12月7日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本623:『アニメ大国 建国紀 1963-1973: テレビアニメを築いた先駆者たち』、中川右介 著、集英社文庫、2023年 わが国はいまや世界に冠たるアニメ大国です。 中川氏(1960年生まれ)は、そうした日本アニメの黎明期1963年から目下の隆盛の礎となる1970年代までの状況を徹底的に調べ、明らかになった事柄を読者に示してくださいました。 […]
2023年12月1日 / 最終更新日時 : 2023年12月1日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本622:『暗い時代の人々』、森まゆみ 著、朝日文庫、2023年 満州事変(昭和6年)勃発から太平洋戦争終結(昭和20年)にいたるまでの、あの「暗い時代」(後略)。(pp.3) 『暗い時代の人々』はそんな時代に生きた文化人や政治家たち計9名の事績をつづった評伝です。 9人の人々が点(と […]
2023年11月15日 / 最終更新日時 : 2023年11月15日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本617:『日本の歪み』、養老孟司、茂木健一郎、東浩紀 著、講談社現代新書、2023年 養老氏(1937年生まれ)、茂木氏(1962年生まれ)、東氏(1971年生まれ)、わが国を代表する知性と言っても過言ではない識者3名が語り合った、中身が濃い時事・歴史鼎談です。 談話の根底に流れているものは「日本社会の歪 […]
2023年11月9日 / 最終更新日時 : 2023年11月9日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本615:『日本史の旅人:野呂邦暢史論集』、野呂邦暢 著、中公文庫、2023年 野呂邦暢氏(1937~1980)は長崎県出身の小説家で、芥川賞を受賞し、将来を嘱望されたかたでしたが、惜しくも若くして亡くなられました。 上掲書は、その野呂氏による歴史エッセイ。 むかし発行された単行本が文庫として再発行 […]
2023年11月8日 / 最終更新日時 : 2023年11月8日 Shunsuke_Kanahara コラム 最近読んだ本614:『これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話:イノベーションとジェンダー』、カトリーン・キラス=マルサル 著、河出書房新社、2023年 勉強になりました。 勉強になったというよりも、自分の周囲をこれまでとは違った視点で眺めることに役立った……こちらの表現のほうが適切かもしれません。 世界のいろいろな事物は主に白人男性の需要に合わせられている、女性や非白人 […]